大村湾の冬の味覚 ナマコ漁ピーク 漁業者、一斉に沖へ

水揚げ後に計量され、一つの水槽にまとめられるナマコ=大村市漁協

 大村湾の冬の味覚、ナマコ漁がピークを迎えている。19日は大村市漁協(杭出津1丁目)で解禁され、漁業者が早朝から一斉に沖に出た。
 波が穏やかな大村湾で育ったナマコは身の柔らかさが特徴で、正月の縁起物として年末に高値で取引される。昨年は市内で約36トンが水揚げされ、主に長崎県内や福岡に出荷されている。
 同漁協では11月28日に解禁予定だったが、海水温が下がらず試験操業での水揚げも少なかったことから、3週間遅れでの漁開始となった。漁協前からは、早朝から20隻以上の漁船が出港。午前8時になると一斉に網が降ろされ、約2時間にわたり漁が続いた。
 初日は赤、青ナマコ合わせて約196キロを水揚げ。同漁協の松尾貢組合長は「例年の3分の1くらいだが、ここ数日は冷え込んでいるので味は良いだろう。少しでも多くの人に適切な価格で楽しんでもらいたいので、今後もう少し水揚げが増えれば」と話した。

ナマコ漁解禁を前に、一斉に沖に出る漁業者=大村湾

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