第100回全国高校サッカー選手権 長総大付、29日初戦 8強の壁越え国立へ

熱の入った練習を続ける長崎総合科学大付。MF別府(右)は1年時に選手権で1ゴールを挙げている=長崎市、県スポ協人工芝グラウンド

 第100回全国高校サッカー選手権は28日に開幕する。開会式、開幕試合、準決勝、決勝は8大会ぶりに東京・国立競技場を使用。各都道府県代表48校(東京2校)が「聖地」を目指す。長崎県からは長崎総合科学大付が2大会ぶり8度目の出場。29日の1回戦(12時5分・駒沢陸上競技場)で、2大会ぶり11度目出場の北海(北海道)と対戦する。

 長崎総合科学大付は夏のインターハイに続く全国切符。県大会は全4試合で複数得点を挙げる安定感を発揮した。年代別日本代表に選ばれるような目玉選手はいないが、ハードワークをいとわず、たとえチームの調子が上がらなくても手堅く試合を進められるまとまりの良さがある。
 前線で左右に張るFW芦高、FW西岡らを走らせて、細かいコンビネーションや速いクロスで崩すのが得点パターン。ラストパスやシュートの精度が上がれば、強豪相手でも勝機を見いだせる。中心選手のMF竹田は「一体感が出てきたし、全国でどれだけチャレンジできるか楽しみ。仲間がどんなボールを要求しているかを常に考えて、スルーパスを通したい」と意気込んでいる。
 主将のDF児玉、MF別府は2019年度の第98回大会に出場。その時は終了間際に連続失点して初戦敗退しただけに、リベンジの気持ちはひときわ強い。児玉は「先輩たちが越えられなかった8強の壁を越えたい」と目標に掲げる。準々決勝まで勝ち進めば、インターハイ初戦で敗れた王者・青森山田と国立行きを懸けて戦うことになりそうだが「まずは一戦一戦。その結果、リベンジできれば」とまずは目の前の試合に集中する。
 高校サッカーの名将として知られる76歳の小嶺監督にとっては感慨深い第100回の記念大会。「少しでも勝つことができれば男(おとこ)冥利(みょうり)に尽きるし、ここまでやってきたかいがある。長崎県民の方々に応援してもらっているから下手な仕事をしたらいかん。一つでも上に、結果を出せるように。それが皆さんへのお返しになる」と特別な気持ちで臨む。

第100回記念大会に出場する長総大付のメンバー=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

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