レッズがバウアーズとマイナー契約 秋山のライバルになる可能性も

日本時間12月21日、レッズはマリナーズからFAとなったジェイク・バウアーズとマイナー契約を結んだことを発表した。現在26歳のバウアーズは2017年と2018年に「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキング全体トップ100にランクインするなど、大きな期待を背負った有望株だったが、ブレイクすることなく現在に至っている。一塁と外野の両翼を主戦場とするバウアーズは、同じ左打者である秋山翔吾にとって、開幕ロースター争いにおけるライバルとなる可能性もありそうだ。

2013年ドラフト7巡目指名でパドレスに入団したバウアーズは、2014年12月の大型三角トレードでレイズへ移籍。2018年にメジャーデビューを果たし、96試合に出場して打率.201、11本塁打、48打点、6盗塁、OPS.700を記録したが、同年12月に再び三角トレードでインディアンスへ放出された。

2019年は自己最多の117試合に出場したが、打率.226、12本塁打、43打点、3盗塁、OPS.683と期待はずれの成績に終わり、レギュラー定着には至らず。ただし、6月14日(現地時間)のタイガース戦で5打数4安打4打点の大活躍を見せ、サイクル安打を達成した。この前日には大谷翔平(エンゼルス)がサイクル安打を達成しており、2日連続の達成はメジャー史上107年ぶり3度目のことだった。

2020年はメジャーでの出場がなく、今季は6月10日(現地時間)にインディアンスからマリナーズへトレード。2球団合計で115試合に出場したが、打率.209、4本塁打、19打点、6盗塁に終わり、OPS.566は自己ワーストの数字だった。

レッズは主砲ニック・カステヤーノスがオプトアウト(契約破棄)の権利を行使してFAとなり、外野が1枠空いている状況。TJ・フリードル、アリスティデス・アキーノ、ニック・センゼル、秋山らがレギュラー争いを繰り広げることになるが、招待選手として参加するスプリング・トレーニングでの活躍次第では、バウアーズがこの争いに割って入る可能性は十分にある。新しい労使協定でユニバーサルDH(両リーグでのDH制)が採用されるようであれば、バウアーズがロースター入りするチャンスはさらに広がるだろう。

レッズでは今季、タイラー・ネークインがマイナー契約からレギュラーの座を勝ち取り、秋山の出場機会を奪った。バウアーズが新天地でポテンシャルを開花させることができれば、「第2のネークイン」が誕生する可能性は十分にある。

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