22日、糸魚川市駅北大火から5年 復興事業おおむね完了 少子高齢化にぎわい創出、新たな段階へ 

 平成28年12月22日午前10時20分ごろ発生し、147棟を焼損、約4ヘクタールを焼失した糸魚川市駅北大火から、22日で5年の節目を迎える。「駅北復興まちづくり計画」に基づく復興事業は「にぎわいの拠点施設」整備などを除きおおむね完了。「駅北まちづくり戦略」を踏まえた人口減・少子高齢化への対応、都市機能の維持、にぎわい創出など新たな段階に移っていく。

復興事業がおおむね完了した駅北大火被災地(今年10月4日撮影、糸魚川市提供)

 市都市政策課によると、居住り災世帯108世帯のうち69世帯(63・9%)、被災56事業所のうち22事業所(39・3%)が被災地内で再建した。

 自宅を全焼、再建した同市本町の風間栄一さん(92)は「あっという間の5年間だった」と回顧。「今は平和に暮らしている。近所付き合い、交流は少なくなった」と話した。

 酒蔵を全焼、再建した加賀の井酒造(同市大町2)の小林大祐蔵元(39)は「思ったよりも早く、中身の濃い5年間だった」。コロナ禍などで「今まで通り、思い通りにはいかない現実になったが、先にある光を見据えていきたい」と話した。

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