【鉄道博士の気になる機材 #3】 ソニーRX100VII(DSC-RX100M7)

この連載では、鉄活動に利活用できるガジェット・機材を中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身について論評していきます。読者の皆さんのガジェット・機材選びの参考にしていただきたいと思います。

#1#2では、「キヤノン EOS-1D X」の後継にする機材の検討をしてみましたが、今回は、1インチのイメージセンサーを採用した高級コンパクトデジタルカメラ「キヤノンPowerShot G7 X Mark II」の後継にする機材の検討をしてみたいと思います。

Canon PowerShot G7 X Mark II

1976年生まれの私は、5歳の時から鉄道写真の撮影を始めました。最初に使ったカメラは、「ミノルタHI-MATIC AF」という、38mmF2.8レンズが固定されたコンパクトカメラでした。小学5年から「キヤノンEOS650」を使用して鉄道写真を撮るようになったので、一時的にコンパクトカメラの出番は少なくなっていきました。

しかし、1990年代の「高級コンパクトカメラブーム」で、「CONTAX T2」「ニコン35Ti」「ミノルタTC-1」など、綺羅星のような機種が次々に発売されました。私は大学時代、それらの名機群の一つである「リコーGR1」を愛用していました。このカメラのレンズは28mmF2.8で、コンパクトなのに、描写力は秀逸でした。

21世紀に入り、デジタルカメラの時代に入りますと、私は、キヤノンの「PowerShot Gシリーズ」を愛用するようになりました。「キヤノンPowerShot G9」「キヤノンPowerShot G15」などを愛用してきました。その後、高級コンパクトデジタルカメラは、1インチ以上のイメージセンサーを用いた機種が主流になっていきます。現在では、「キヤノンPowerShot G7 X Mark II」を愛用しています。1インチのイメージセンサーと映像エンジンDIGIC7、35mmフルサイズ換算で24-100mm相当のレンズ(開放F値はF1.8-2.8)、8fpsの連写性能など、魅力はたくさんあります。現在では、後継機の「キヤノンPowerShot G7 X Mark III」も発売されていますが、Mark IIで十分と考え、使い倒してきました。

そんな私も、そろそろ、このカメラの後継にする機材を具体的に考える段階になりました。今回は、ソニーマーケティング株式会社のご厚意により、「ソニーRX100VII(DSC-RX100M7)」を試用させていただきました。

2019年8月に発売されたので、このカメラは決して最新機種ではないのですが、控えめに言ってモンスターです。鉄道写真家にとって最も嬉しいポイントは、レンズが35mmフルサイズ換算で24-200mm相当であり、テレ側に強くなっていることです。鉄道写真には、超広角から超望遠までさまざまなレンズが使われますが、一般的には望遠レンズを使うことが多いです。連写速度は20fps(電子シャッターを使用すればさらに高速にできます)であり、高級ミラーレス一眼と同等の高速連写性能を備えています。AFには、ソニーのフルサイズミラーレス一眼「ソニーα9(ILCE-9)」の技術が流用されているようで、非常に信頼性が高いです。

「ソニーRX100VII(DSC-RX100M7)」は、他の追随を寄せ付けない、驚異的な超高性能を、コンパクトなボディに収めた素晴らしい高級コンパクトデジタルカメラだと思います。

【著者】鉄道博士 / Dr. Railway

生後2ヶ月より、鉄道を眺め始め、列車の音が、子守唄代わりになる。 3歳で、交通博物館(鉄道博物館の前身)のリピーターとなる。保育園に登園前の早朝から、最寄駅に年200回ペースで通い始める。 5歳で、鉄道に関するニュースが読みたい欲で、毎日、複数の新聞を読むようになる。小学校入学までには、ほとんどの漢字を読めるようになる。 小学校の入学祝いに「国鉄監修 交通公社の時刻表(現 JTB時刻表)」を買ってもらい、全ページ読破し、旅行の計画を立てるようになる。 10歳で、一眼レフでの鉄道写真撮影をスタート。学生時代は、鉄道の写真をひたすら撮る生活を送り、塾等も行かず、法政大学へ入学。 その後も、企業の取締役、海外との業務提携等の仕事をしながら、鉄道写真を撮り続け、鉄道誌に寄稿を続ける。 1949年以降の日本の車輌であれば、数百種類の車輌の解説が可能。それぞれの特徴や魅力も含めて何でも楽しく解説する姿から”鉄道博士”と呼ばれるように。

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