AIが変える! “クリエイティブの世界”驚きの進化

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「フラトピ!」のコーナーでは、AIが変える“クリエイティブの世界”について取り上げました。

◆驚くべきAIの最新技術

今回、AI(人工知能)が変えるクリエイティブの世界について解説してくれるのは、NewsPicksのプロピッカーで"AI先生”こと野口竜司さん。

まず野口さんが紹介したのは、身近なものづくりの例としてAIがレゴ作りを補助してくれるアプリ「Brickit」。これはバラバラのレゴをAIカメラでスキャンすることで、そこにあるパーツで何が作れるのか解析してくれるというもの。

それも、どのパーツを使い、どう作ればいいのか手順まで教えてくれるそうで、子どもの頃レゴマニアだったという野口さんは「30年前にあったらどんなにいろいろなものが作れたか」と悔しそう。

続いては、動画に絵画のタッチを反映できるというAIのスゴ技。例えば、よくある街並を撮影した動画をゴッホの油絵のようなテイストに即座に加工することが可能。

これはAIが建物や人がどこにいるのかなどを検出しながら、同時にタッチを変化させるというアドビが独自に開発したAI技術「Project Artful Frames」で、現在は実験段階で製品化されていませんが「もうすぐ世の中に出てくる予定」と野口さん。なお、油絵だけでなく水彩画や鉛筆のデッサンなど、さまざまなタッチを動画にできるそうです。

臨床心理士のみたらし加奈さん、法律事務所ZeLoの弁護士・由井恒輝さんともに「すごい……」とただただ驚くばかり。由井さんが「人がどういうふうにアートに携わっていくのか、それが改めて大事になってくると思った」と感想を述べると、キャスターの堀潤も「AIがアートを手掛けられる時代に人類は次にどんなアートを作っていくのか」と気になる様子。

そうした意見に野口さんは、「現代アートは新しい技術とともに発展してきている。今後はAIが作り出せるものと人間の創造性をかけ合わせた新型の現代アートも出てくると思う」と新たなアートに期待を寄せます。

◆さまざまな分野で活用されるAIの有意義な使い方

最後に野口さんが紹介するのは、商業デザイン。AIが商品パッケージをデザインしてくれる「パッケージデザインAI」。これは約1時間でデザインを1,000パターン作成。しかも、そのなかから好感度が高そうなものを絞り込んでくれるとか。

さらにすごいのが、AIが作ったデザインが消費者からどう見られるのかも分析してくれる技術。例えば、かわいいと思われるのか、美味しそうと思われるのかなどを予測してくれるため、「商品のコンセプトに応じたクリエイティブを選択しやすくなる」とそのメリットを語ります。

いまやAIの活用はさまざまな分野に及び、弁護士業界でも多く用いられているそうで、由井さんは「規約書をレビューしたり、僕も使っているが全部が全部AIではできない。人間の頭は絶対に必要になってくる。AIといかに共存していくかが重要」と言います。

さらには、「弁護士は一人ひとり知識も違い、サービスを均一化できないところがある。そこでAIを活用することで一定水準は担保できるが、その上でどれだけ自分が出せるか、自分がそこにいる意味を出す必要があると思って、日々研鑽を積んでいる」と自らの信条を吐露。

一方、みたらしさんは臨床心理士としては「カウンセリングは生身の人間が行ったほうがいいと思う」と言いつつ、「アメリカなどでは、チャットボットでAIで認識し、相手の傾向なども含め、必要な情報をウェブから探し出して提示してくれるものなどがある。そういったところでは使えそう」とAIの有用性を示唆。

2人の専門家の意見を受け、野口さんは「おっしゃる通り」と大きく頷き、AIによって専門家の方々の普段の作業時間を大幅に削減することが可能となり、それにより生まれた時間を有効的に使う、そうした共有ができればと望んでいました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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