次の“聖地”はどこだ?新海誠監督『すずめの戸締まり』の舞台を予想

新海誠『すずめの戸締まり』が2022年秋に公開!

君の名は。』(2016)、『天気の子』(2019)などのヒット作で知られるアニメ映画監督・新海誠さんの次回作が、2022年秋に公開されることが先日発表されました。

次回作のタイトルは『すずめの戸締まり』。日本各地の廃墟を舞台とし、「災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービー」になるとのことです。

新海監督は、日本の風景を美しく描く映像と、ストーリーと深く共鳴する音楽によって、多くのファンを惹きつけてきました。今回も、どんな映像美や音楽が楽しめるのか、期待が高まります。

新海映画の楽しみといえば、聖地巡り!

新海映画といえば、旅好きの皆さんにとっては、”聖地巡り”も、楽しみのひとつでしょう。

『天気の子』では東京・高円寺にある気象神社、『君の名は。』では岐阜県の飛騨古川、『言の葉の庭』では東京・新宿御苑などが作中に登場する場所のモデルとなり、多くの人が訪れました。

では、次回作の『すずめの戸締まり』で舞台となるのはどこでしょうか?

『すずめの戸締まり』の舞台となるのは?

『すずめの戸締まり』は日本各地を巡るロードムービーのため、日本のさまざまな場所が描かれることになるでしょう。ただし、公式HPを見る限り、九州の山中の廃墟が出てくるのは間違いないなさそうです。

もっとも、キービジュアルでは、廃墟に水が押し寄せているシーンが描かれています。これは、もしかしたら海や湖の近くということかもしれません。

これらのヒントをもとに、可能性のありそうな九州の廃墟を予想してみました。

軍艦島

長崎県の沖合に浮かぶ軍艦島は、もともと海底の炭鉱を開発するための島でした。最盛期の1960年には約5,300人が暮らしており、島には学校や病院のほか、映画館やパチンコホールなどもそろっていました。

しかし、主要エネルギーが石炭から石油に移行したため、1974年に炭鉱は閉山。島は無人になり、巨大な廃墟が残されました。波打ち際に多くの廃墟ビルが立ち並ぶ風景は、新海監督のインスピレーションに影響を与えているかもしれません。

軍艦島は、2015年に「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」として世界文化遺産に登録。現在は、船会社が実施するツアーに参加すれば観光できます。

曽木発電所遺構

山中の廃墟といえば、鹿児島県にある曽木(そぎ)発電所遺構が知られています。

曽木発電所は、明治時代に建てられた水力発電所で、日本の化学工業の発展に寄与しました。その後、1965年に鶴田ダムの完成と同時に水没。今は、渇水期の5~9月にのみ姿を現します。

対岸にある展望公園から見ることができるほか、伊佐市観光特産協会が夏にツアーを組むことがあるようです。

山中のダムに沈む廃墟として、『すずめの戸締まり』のイメージに近い場所のひとつと考えられます。

豊後森機関車

『すずめの戸締まり』のキービジュアルでは、湖(水たまり?)の背景に建物が立っています。この構図と似ている廃墟が、大分県にある旧豊後森(ぶんごもり)機関庫です。

旧豊後森機関庫は1934年に建てられ、福岡県の久留米市と大分県大分市を結ぶ中継ポイントとなりました。最盛期には、25両もの蒸気機関車がこの場所に所属していたということです。

1970年に鉄道がディーゼル化されたため、機関庫は使われなくなりました。今は公園となり、「豊後森機関庫ミュージアム」も建てられています。

ここには水たまりはありませんが、円状の転車台の背後に機関庫の廃墟がそびえたつ様子は、どことなくキービジュアルの様子を彷彿とさせます。

来年に向け、予想を膨らませよう!

日本各地には、ほかにも作品の舞台となりそうな場所は多く存在するでしょう。ぜひ皆さんも、『すずめの戸締まり』のモデル地となる場所を予想してみてくださいね!

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