大規模クラスターの中で基地外へ「一体何なのか」県民から疑問の声 ハンセン所属米兵の飲酒運転容疑

 米軍キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊上等兵が20日夜、北谷町の国道58号で道交法違反(酒気帯び運転)の容疑で現行犯逮捕され、21日に釈放された。同基地では21日までに、新型コロナウイルスの約200人規模のクラスター(感染者集団)や、基地従業員や軍属のオミクロン株の陽性者が確認されており、県民からは「不安だ」「しっかりと隔離を」といった声が上がった。

 金武町で琉舞道場教師を務める吉田真和さん(40)は、キャンプ・ハンセン所属米兵の酒気帯び運転による逮捕を受け「基地の中でどれだけ感染対策がなされているのか見えないから不安だ。基地の外で飲酒して運転したとしたら、感染拡大の恐れもある」と懸念を示した。

 仲宗根由美さん(35)=北谷町=は「何の問題もなく、基地の外に出られる状況は一体何なのだろうか」と疑問視した。

 その上で「事件や事故があるたび、議会などが抗議要請しているが、守られていない。同じことが繰り返されている。県民の暮らしが軽んじられているのではないか」と語った。

 那覇市内の公園で散歩していた86歳女性=那覇市=は「とんでもないことだ。絶対に許さない。そもそも外出禁止にすべきだ」と求めた。

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