全国高校ラグビー27日開幕 長崎北陽台、花園に挑む ひた向きに堅守速攻

12日の練習試合で大分舞鶴に45―14で快勝した長崎北陽台。故障していたフッカー楳原が戦列復帰して、FWがより力強くなった=長崎市総合運動公園かきどまり補助競技場

 第101回全国高校ラグビー大会は27日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。各都道府県代表の51校(北海道2、東京2、大阪3)が出場。長崎県からは4年連続20度目出場の長崎北陽台が、3年ぶりにBシード校として花園に挑む。持ち味の「堅守速攻」と「ひた向きさ」を前面に出し続ければ、十分に上位に絡める可能性がある好チームで、主将の本山は「前に出るディフェンスをして、目指すは全国制覇」と力強い。
 昨冬の花園メンバーが多数残った今季。春の全国選抜大会で強豪の大阪桐蔭と7-19の接戦を演じたことなどが評価され、計13校にしか与えられないシード権をつかんだ。コロナ禍の影響で6月上旬から10月下旬までの練習試合はゼロ。専用の人工芝グラウンドなどもないチームとしては唯一のシード校入りだ。
 FW、バックスのバランスが取れたチームに仕上がった。平均体重92.6キロのFW陣は、ナンバー8勝矢、フッカー楳原、フランカー末吉ら主力の3年生に加え、高校日本代表候補の白丸、身長190センチの亀井の2年生両ロックが成長。山崎、工藤らフロントローも安定感が出てきた。浦コーチの指導の下、どこが相手でも力負けしない強さを培ってきた。
 バックスは高校日本代表候補入りしている川久保、大町のHB団をはじめ、CTB本山、FB山下が攻守の要。トライゲッターのWTB亀川はピンチをチャンスに変えるスピードがある。大型選手はいないが、展開の速さ、接点の強さの両方を兼ね備えている。
 過去3大会、敗れた相手は東福岡、桐蔭学園(神奈川)、東海大大阪仰星。今大会のAシードに選ばれている3校で、いずれも選手層の薄さが敗因の一つだった。このため、今回は橋本、久保、末次、相川、田崎、今崎らバックアップメンバーが、どれだけ体を張って戦力になれるかもポイントになってきそうだ。
 30日の初戦の相手は関商工(岐阜)-日川(山梨)の勝者。順当ならば、3回戦で同じBシードの御所実(奈良)との対戦が予想される。副将の大町は「日本一になるためには、どこが相手でも勝たないといけない。でも、まずは初戦。一戦一戦をみんなでしっかり戦いたい」と闘志を燃やしている。

4年連続20度目の花園に挑む長崎北陽台

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