新潟県の花角英世知事が定例会見、県内小学校での新型コロナ感染クラスター発生を受けて県民へ注意喚起

新潟県の花角英世知事

新潟県の花角英世知事は22日、新潟県庁で定例会見を開き、直近の新型コロナウイルスの感染状況や傾向を説明し、県民へのお願いを伝えたほか、3回目ワクチン接種の時期の調整や予算編成などについての見解を話した。

県内の直近(1日から15日公表分)で感染した98人を分析したところ、感染者の8割超(83人)がクラスター感染者であり、そのうち約6割(52人)がワクチン接種対象外の12歳未満。また症状の有無については、感染者の約7割(98人中69人)が症状有りという状況だった。なお、ワクチン接種対象外を除く感染者のうち、約8割がワクチン接種済みでの感染(ブレイクスルー感染)であった。

花角知事は直近の感染状況を踏まえ、「マスクの着用や手指の消毒など、基本的な感染対策を徹底してほしい。また少しでも熱や症状がある場合は、速やかな受診をお願いしたい」などと県民に呼び掛けた。また「ブレイクスルー感染が結構いるが、重傷者がいないため効果があるという印象を持っている。ワクチン未接種者は積極的に接種の検討をしてほしい」と話した。

3回目のワクチン接種の時期については、年内に対策本部会議を開き県内の状況を整理して示すという。

一方、年明け後に本格化する新年度予算編成への質問に対し、花角知事は「就任依頼掲げてきた4つの柱は変わらないと思っている。その中の一丁目一番地である、防災減災対策はしっかりと引き続きやっていきたい。2つ目の柱は、健康立県ということで、持続可能な医療体制、健康に暮らせる環境づくりなど福祉的な部分にも力を入れていきたい。3つ目柱の起業・創業する新しいことにチャレンジする企業などを応援していきたい。そして4つ目の柱として交流人口の拡大を掲げていたが、残念ながらコロナの影響もあり厳しい状況。宿泊や観光、インバウンドなどの止まっていたものの再開に向けて準備は続けていきたい」と話した。

また、花角知事としての今年の漢字は何かという質問に対し、「昨年の今頃に、今年は『伸』という一字を申し上げたが、振り返ってみるとそうはならなかった。コロナの対応に追われた部分があり、交流人口の拡大や、新しいことへのチャレンジへの後押しなど、成果に結びつけられるところまでいけなかった1年だった。来年は『進』という字を、1年を表す字にしたいと思っている。いろんな物事が前に進む年であって欲しい」と話した。

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