新東名「新秦野IC―新御殿場IC」開通に遅れ 高松トンネルの工事難航 2023年度は困難

工事が進む新秦野インターチェンジ=5月26日、秦野市内(神奈川新聞社所有ドローン機で許可を得て撮影)

 中日本高速道路は22日までに、工事中の新東名高速道路新秦野インターチェンジ(IC)ー新御殿場IC間(25キロ)について、予定していた2023年度の開通が困難との見通しを発表した。区間内にある高松トンネルの地盤が弱く、工事が難航しているのが理由。伊勢原大山ICー新秦野IC間(13キロ)は、21年度中の開通を見込む。

 同社によると、高松トンネルは松田町と山北町にまたがり、長さ2851メートル。20年から掘削を始めたが想定以上に地盤が弱く、トンネル掘削面が崩落したり、上部から土砂が抜け落ちたりしているという。約870メートル掘削した地点では大量の湧水が発生している。

 安定させるために上部に鋼管を多数設置したり、湧水箇所には水を止める効果のあるウレタン系の薬液を注入したりするなど、追加の工事を行っている。

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