サラリーマンとボーイズグループ〝二刀流〟の日々「カタカタやって10分後レッスン」給与明細はダブル

雑誌を制作しながらステージ活動をこなす5人組ボーイズグループ「楽遊BOYS編集部MEID」が手がけた、BOYSユニット情報誌の最新号「楽遊BOYS PASS vol.7」が絶賛発売中だ。アルバイトと掛け持ちで活動するインディーズアイドルは多くいるが、メンバーが同じ会社で「サラリーマン」として働く例は多くない。メンバーの阿部悠真(23)と杉本勝久(30)が二刀流の日常を語った。

「楽遊BOYS編集部MEID」の杉本勝久(左)と阿部悠真

阿部と杉本は、19年の「―MEID」結成時から参加する初期メンバー。結成当初は2人とも事務職の経験がなかった。「僕は今年31歳になる学年なので(サラリーマンの)経験があると思うじゃないですか。でも未経験です」(杉本)。大学卒業後はアイドル活動とアルバイトをして過ごしてきたため「パソコンを触るのも初めてに近い」状態だったという。当時の杉本を思い返した阿部は「1本指でローマ字を探していた」 と暴露した。

雑誌の編集は「形式上ちょっと参加するだけかと思っていたんですけど、本当にガッツリ携わっている」(阿部)。半年ぶりに出版された最新号でも、コンセプト決めから、アイドルの出演交渉、ラフと呼ばれる誌面構成案の作成、出演者の衣装選びや撮影場所の提案までメンバーが携わっている。

最新号「楽遊BOYS PASS vol.7」が発売された

「ちゃんとタイムカードを切って出勤している」と笑う阿部は午前中に出社し、午後5~6時頃まで雑誌を制作する。終業後はアイドルとしてレッスンやライブ、配信イベントなどを行う。ライブ開催やラジオ公開収録などのイベント出演は1カ月あたり約6~8件。ライブの出番を待つ間に、撮影手配などの”サラリーマン業”をすることもあるという。

杉本は「―MEID」について「環境が整っている」と感謝を口にする。雑誌編集部と同じ建物内にレッスン室があるといい「カタカタ(パソコン作業を)やって10分後すぐレッスンしようということも可能で、両立できる」と説明。10代から芸能活動をしている阿部は「裏方も経験することでスタッフさんのありがたみをじかに感じられることが増えました」と話した。

ステージに立つ「楽遊BOYS編集部MEID」

雑誌の締め切り前は編集業が忙しいだけでなく、出版の宣伝を兼ねたライブも増え、忙しさが”2倍”に。給料は月によって変動するといい、阿部は「すごく大変なんですけど終わった後の達成感は大きいですし、翌月の明細はちょっと楽しみです(笑)。ダブルで頑張った分が入るのでうれしい」といたずらっぽく話していた。

雑誌編集とアイドル業を二刀流でこなす「楽遊BOYS編集部MEID」
サラリーマンアイドルの「楽遊BOYS編集部MEID」
楽遊BOYS編集部MEID・阿部悠真
楽遊BOYS編集部MEID・杉本勝久

(よろず~ニュース・今井 佳奈)

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