ドジャース ロックアウト前にベリンジャーと年俸1700万ドルで合意

「ESPN」のジェフ・パッサン記者によると、ドジャースはロックアウト突入前にコディ・ベリンジャーと年俸調停を回避して1年1700万ドルで合意していたようだ。ベリンジャーは「スーパー2」として2019年オフから年俸調停の権利を取得しており、2019年の60万5000ドルから2020年は1150万ドル、今季は1610万ドルと大幅昇給していたが、今回は90万ドルの微増にとどまった。新しい労使協定でFAの資格が変わらなければ、2023年オフにFAとなる予定である。

現在26歳のベリンジャーは、メジャーデビューした2017年に当時のナ・リーグ新人記録となる39本塁打を放ち、オールスター・ゲームに選出されただけでなく、満票で新人王を受賞。MVP投票でも9位にランクインした。メジャー3年目の2019年には打率.305、47本塁打、115打点、15盗塁、OPS1.035という素晴らしい成績を残し、2度目のオールスター・ゲーム選出を果たしただけでなく、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞、そしてMVPを初受賞。自己最高のシーズンを過ごし、スーパースターの仲間入りを果たした。

ところが、メジャー5年目のシーズンとなった今季は95試合に出場して打率.165、10本塁打、36打点、3盗塁、OPS.542と大不振。4月、6月、9月と3度にわたって戦列を離れるなど、2019年MVPの面影はなく、データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARは-1.5に終わった。ブレーブスとのリーグ優勝決定シリーズで打率.412をマークするなど、ポストシーズンでは意地を見せたが、「ノンテンダーFAになるのではないか」と予想する声すらあり、年俸がほとんど上がらなかったのは当然と言える。

年俸1700万ドルの元MVP選手として迎えることになる来季。もし2年連続で極度の大不振に陥るようであれば、来オフのノンテンダーFAが現実のものとなる可能性は十分にある。ベリンジャーにとって正念場のシーズンとなりそうだ。

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