「『燭台』につどった詩人たち」講座(全3回)が1月から3月に開催 1月6日締め切りで聴講者募集

 

▲「燭台」第2巻第10号表紙(写真提供:中原中也記念館)

 戦前に下関市で発行された文芸雑誌「燭台」から詩人に注目して読み解く講座(全3回)「『燭台』につどった詩人たち」が山口県セミナーパーク(山口市秋穂二島)で開かれる。    

 「燭台」は1927年10月から1932年10月まで吉田常夏(1889~1938年)によって編集・発行された文芸雑誌。常夏(本名、義憲)は、1889年に東京・麹町の武者小路邸で生まれ、父親が山口市湯田温泉の吉田家の養子に入り、吉田姓となった。新進詩人として将来を期待されたが挫折し、ジャーナリストに方向転換。1932年、関東大震災に遭い、帰郷し、「関門日日新聞社」に勤めた。常夏のもとには多くの文人らが集まり、その縁で知り合った脇坂開介らとともに「燭台」を発行。当時、地方都市から出された文芸雑誌には珍しく、島崎藤村、萩原朔太郎、佐々木信綱、室生犀星、与謝野晶子など中央文壇で活躍する多くの作家、詩人、歌人らが寄稿した。    

 講演は、1月29日の第1回が「吉田常夏と地方文芸雑誌『燭台』」と題し山口県立大の加藤禎行准教授が、2月26日の第2回は「『燭台』の若き投稿者たち」と題し中原中也記念館の中原豊館長がそれぞれ講演。3月19日の第3回は「『燭台』再発見」と題し加藤准教授と中原館長が対談する。すべて土曜日の午前10時半から正午までの開催で、聴講無料。申し込みは1月6日(木)までで定員は60人。申し込み多数の場合は抽選。    

 聴講申し込みは、ウェブサイト(http://www.hito21.jp)もしくははがきに講座名、希望人数(2人まで)、氏名・ふりがな、郵便番号、住所、電話番号を明記し、主催の山口県ひとづくり財団山口県民学習部(〒754-0893 山口市秋穂二島1062)へ。

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