3列シートを備えるミニバンにもかかわらず軽自動車からの乗り換えでも扱いやすいサイズとあって、人気を博しているトヨタ シエンタ。トヨタのミニバンに限って言えば、2020年度にはアルファード、そしてヴォクシーについで売れているトヨタの売れ筋ミニバンだ。ディーラーによれば3列目シートの使い勝手の良さがユーザーにウケているというがどんな内容なのか? 今回はシエンタの車内にフォーカスして、その魅力をご紹介する。
ほとんどは3列目シートを選ぶが、追加された2列目モデル「ファンベース」も好調
現行シエンタは2015年にデビューした2代目モデルで、ガソリンとハイブリッドモデルをラインアップしている。最大のライバルであるホンダ フリードは3列シートモデルのほかにフリードプラスという2列シート仕様車もラインアップしており、シエンタもその影響からシエンタ ファンベースなる2列目モデルも用意している。
もっとも販売台数のほとんどを3列シートモデルが占めているが、2列目シートモデルを追加したことでさらなる販売増となっている。要するにシエンタはニーズにあった進化を遂げているのであった。
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多くのシエンタユーザーは3列目シートをつねに収納している!?
シエンタの特徴はこの辺にして、今回のメインである3列目シートの使い勝手に移ろう。
シエンタの3列目モデルは乗車定員7名であるが、3列目シートはどちらかといえば緊急用というイメージで、大人が長時間乗るには少々キツいというイメージ。事実ユーザーは4人家族の場合が多く、子どもの送り迎えなどの際に3列目を使うケースが多いという。要するに普段は3列目シートを収納しているひとが多いのだ。
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3列目シートの収納方法がピカイチ! ラゲッジルームをフルで使えるのが最大の強み
そこで注目なのが3列目シートの収納方法にある。ミニバンのほとんどは3列目を収納する際は左右跳ね上げ式が多いが、シエンタは2列目シート下に収納できるのだ。これの何がいいかといえば跳ね上げ式の場合、文字通り左右に跳ね上げるためにかなり場所をとり、ラゲッジルームに荷物を載せる際にフルでスペースを使用できないというデメリットがある。ちなみにライバルのフリードは左右跳ね上げ式である。
だが、シエンタの場合2列目シート下に収まるために、ラゲッジルームをフルで使えるのだ。その一方で3列目を収納する際に、一旦2列目シートを前端に下げる必要があるなど、作業は少々面倒ではあるというデメリットはあるのだが。
座り心地に関して言えば、先にも述べた通りスペースの問題から大人は少々きついために、シエンタの3列目モデルを検討している方は一度座って確かめて欲しい。さらにいえばシートアレンジを実際に試し、納車後に自分はどのように使うか? などを具体的に想像して実車に触れてほしい。
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【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】