宇都宮エスペール賞が創設20年 期待の芸術家支援、文化振興にも寄与

中学生の前で演奏する宮田さん(左)と西尾さん

 【宇都宮】将来活躍が期待される市ゆかりの芸術家に、市が授与する「宇都宮エスペール賞」が今年で創設20年の節目を迎えた。これまでに、専門家を交えた審査で選ばれた15人に育成金や作品発表の場を提供し、成長を後押ししてきた。本年度は、過去の受賞者が市内の施設や小中学校などで活動する「プロポート事業」を実施。市の芸術文化振興につなげている。

 同賞は2001年度に始まった。市在住や活動拠点があるなど市にゆかりのある個人が応募できる。プロ、アマチュア問わず、作品や活動歴、芸術文化振興への思いなどが審査される。

 当初は絵画や彫刻などギャラリー部門と、音楽や演劇などホール部門を年ごとに、交互に募っていた。10年度からは隔年で交互に募集し、選考のない年にプロポート事業を行っている。

 プロポートはプロデュース(推進・育成)とサポート(支援)を組み合わせた造語。芸術家が市で活動する場を設けながら、市民が質の高い芸術文化に触れる機会も創出している。

宇都宮エスペール賞のこれまでの受賞者

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