有田―印南ICの4車線化完成祝う 高速道、田辺で式典

有田IC―印南IC4車線化を祝って行われたテープカットとくす玉割り(26日、和歌山県田辺市文里2丁目で)

 和歌山県内を通る阪和自動車道と湯浅御坊道路の有田インターチェンジ(IC)―印南IC間(計29.2キロ)の4車線化事業の完成式典が26日、田辺市文里2丁目のガーデンホテルハナヨであった。地元選出の国会議員や沿線の首長、関係者ら約200人が出席して、悲願の完成を喜び合った。

 同区間は片側1車線時にたびたび渋滞が発生し、正面衝突による死亡事故も起こっていた。18日に4車線化工事が完成したことで、移動や物流の時間が安定し、安全性も向上、大規模災害時の代替路になると期待されている。

 西日本高速道路(ネクスコ西日本)の前川秀和社長は「4車線化以降、渋滞は発生していない。年末年始の帰省や観光も帰る時間を心配することなく楽しんでもらえるはず」と式辞。仁坂吉伸知事は「4車線化という条件は整った。このチャンスを生かせるよう一生懸命頑張っていかなければならない」とあいさつした。

 式典では出席者だけでなく、JA紀州や県トラック協会など、高速道路を活用する団体などから「農産物を計画的に全国に届けられる」「物流が安定する」「紀南の盛り上がりを波及させられる」などの喜びの声がVTRで届けられた。

 式典の最後は、来賓によるテープカットとくす玉割りで完成を祝った後、万歳三唱で締めくくった。

 阪和道の印南IC―南紀田辺IC間でも4車線化が待望されている。前川社長は「調査、設計を積極的に進めている」と意欲を示した。完成時期は未定。

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