早稲田大学が開発した英会話能力判定システム、教育界のオスカーで銅賞

早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構の松山洋一主任研究員らの研究グループが開発した英会話能力判定システム「inteLLA」が、「教育界のオスカー」と呼ばれる世界最大級の教育コンテスト「QS-Wharton Reimagine Education Award2021」の能力判定部門で銅賞に選ばれた。

早稲田大学によると、このコンテストは英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ社と米国のペンシルベニア大学ウォートン校の主催。革新的な取り組みの教育を表彰するコンテストとしては世界最大級とされ、過去にはハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、カーネギーメロン大学など海外の有名大学が受賞している。

これまでの英語スピーキングテストの多くが読み上げ型で、会話能力測定の妥当性に欠ける部分があった。そこで、松山主任研究員らは言語学習者の習熟度や理解度に合わせて会話を調整することで能力を最大限に引き出し、言語運用能力を効果的に評価するシステムを開発した。

このシステムは最新の音声対話システム技術を活用し、人間のインタビュアーと同様に自然な発話タイミングになるよう制御できるほか、非言語的なやり取りを通じて自然な会話を実現、言語学習者の潜在的な能力発揮を促す。

能力判定はCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠した多次元的評価を行っている。今後は早稲田大学の英語科目や英会話学校などでの活用が期待されている。

参考:

【早稲田大学】英会話能力判定systemを開発

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