それでも“やりすぎ”の方がまし?方針転換を重ねる新型コロナ対策から考える

新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」が、「ABEMA NEWSチャンネル」にて、ニュース番組『ABEMA Prime』を平日夜9時から生放送している。

2021年12月27日(月)の放送では、新型コロナウイルスのオミクロン株の市中感染が各地で確認される中、岸田総理大臣が対策について「危機の時には、やりすぎの方がまし」と発言したことについて、どこまで“やりすぎ”の対策が必要なのか議論した。

お笑い芸人のカンニング竹山は、オミクロン株の濃厚接触者の大学受験をめぐり、当初の別室でも認めない方針から一転、文部科学省が批判を認めたことについて、「新型コロナウイルスは、ある程度どのようなものかわかってきたから、“ここはやりすぎた方が良い”、“ここはやらなくても良い”ということもわかるはず。広範囲に対策の網をかけたとしても、そのやり方が違ったら、『このやり方は違いました』と迅速に網を引けばいい。それが早ければ早いほど『わからないし、仕方ないよね』となるけど、それが遅いから批判が出てきてしまうのではないか」とコメント。また、空港検疫でオミクロン株の感染が判明した場合、機内全員を濃厚接触者としていたところ、12月28日以降は濃厚接触者を前後2列の乗客に見直したことについて、「疑問が生まれるのは、既に市中感染が起きているのに、新幹線なら濃厚接触者に認定しなくていいのか?ということ。あれだって、感染者と同じ空間に滞在していることになるから一緒になるはず」とした上で、現在の水際対策については、「知り合いがアメリカから一時帰国したが、『日本人が帰国するパターンと外国籍の人が入国するパターンだったら、入国条件の厳しさが違う』と言っていて、そんなことあるの?と思った」と疑問を呈した。

感染症対策コンサルタントの堀成美は「飛行機の乗務員は濃厚接触者の例外扱いだった。このような対策は、“やりすぎ”というより、“ズレちゃった”感じ。また、最初に乗客全員を濃厚接触者に認定していたことは、『水際対策ができてないじゃないか』という批判への防衛的な反応に見えた」と自身の意見を述べた。

感染症対策について“やりすぎ”の方が良いのか?について議論が及ぶと、竹山は「新型コロナウイルス流行直後の正体がわからなかった頃と同じような対策をしているから、納得がいかないことが出てくる」と率直なコメント。ジャーナリストの堀潤も「“やりすぎ”を歓迎したい部分もある。ただ、その対策で効果がないのであれば、全く意味がない。感染者数が落ち着いてから、これまでの間に、個人の行動を拘束することをどこまで協力するべきなのか議論されるべきだった。そういうような仕組みづくりをやらずに、その時の行き当たりばったりの中で緩めたり強くしたりされても…」と同意を示した。

また、竹山はオミクロン株への対策として「やれることは変わらないってことですよね?」と堀成美に問うと、堀成美は「予防策は変わらない。マスク着用や三密を避ける、換気をするなど。オミクロン株にはこの対策というものがあるわけではない。ただ、感染対策をしても感染する人はいる。今、大事なのは、他人が感染した時にその人を責めないこと。『早く治して帰ってきてね!』という温かい気持ちになれば、コロナウイルスによる騒動は少し変わってくると思っている」と応じた。この話を受けて、竹山は「コロナウイルスへの恐怖というより、人間への恐怖が高まりすぎちゃっている。それが厄介なところ」と締めくくった。

放送の様子は、現在も「ABEMA」にて見逃し配信中です。ぜひご覧ください。

■『ABEMA Prime』 放送概要

放送日時 :毎週月~金曜 夜9時~夜11時  ※生放送

放送チャンネル:ABEMA NEWSチャンネル

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