神奈川・湯河原 ふるさと納税は日帰り温泉 券売機でその場で寄付 万葉公園内「惣湯」

万葉公園内の玄関テラスに配置されたタブレット端末型のふるさと納税販売機=12日、湯河原町宮上

 ふるさと納税の返礼品として日帰り温泉を堪能してもらおうと、湯河原町は、その場で寄付ができるタブレット端末型の販売機を万葉公園(同町宮上)に設置した。返礼品に園内の日帰り温泉施設「惣湯」の利用券を用意し、町は「実際に湯河原の自然に触れ、寄付という形で応援してもらえたら」と呼び掛けている。

 端末は園内の玄関テラスに設置。1万9千円の寄付額で5600円(大人1人分)の惣湯の利用助成券として使うことができ、寄付は9万5千円(同5人分)まで選べる。販売機限定の販売で、券は当日から使える。

 町財政課によると、ふるさと納税の返礼品は食品や生活用品が主流だが、町では主要産業である観光資源を生かした温泉や宿泊などの「体験」を返礼品に充てている。昨年12月には、藤沢市のIT企業「グローキーアップ」が開発した全国初の自動販売機型のふるさと納税寄付システムを町内のゴルフ場に設置し、観光客らに好評という。

 今回は設置コストや配置場所の制約が少ないタブレット端末型を採用した。町は「町に魅力を感じた観光客らに活用いただき、湯河原ファンを増やしていきたい」と話し、今後は町内の旅館などでの利用拡大を検討している。

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