【新型コロナ】欧米での再拡大歯止めかからず 5ヵ国でなお新規感染者数最多更新

 欧米における新型コロナウイルスの再拡大が引き続いている。4ヵ国で29日の新規感染者数が過去最多を更新し、アメリカでも直近1週間の数で過去最多を更新。年末年始の人流増加に加え、オミクロン株の蔓延がその勢いを加速させている。

仏保健相「1秒あたり2人感染している」

 欧州では29日の新規感染判明者が、フランスで20万8099人、イギリスで18万3037人、イタリアで9万8030人、ポルトガルで2万6867人と4ヵ国で過去最多を更新した。特にフランスで勢いが強く、前日より2万人近く増加しておりまだピークを迎えているとは言い難い。ベラン保健大臣は「1秒あたり2人が感染している。これまで見たことのない事態だ」と危機感を露わにしている。また、イギリスではイングランドにおける感染者のオミクロン株感染の割合が約93%に達したという統計が出ており、この変異株の感染力の強さが証明されたかたちだ。

米では週平均1日28万人弱

 アメリカでは、28日時点での直近1週間新規感染者数の平均が27万7241人となり、引き続き1月の拡大局面を上回り過去最多を更新している。オミクロン株の割合が欧州同様に増えているほか、ワクチン未接種を含む子どもの入院数が増え続けている。

 ただCDC(米疾病対策センター)のワレンスキー所長は、全体の入院数としては感染者の増加割合に比べると少ないとし「もしかするとオミクロン株による症状は軽い、ということを示唆する可能性がある」と分析している。

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