食料届け活動15年、コロナ下で需要増「寄付お願い」 フードバンクセカンドハーベスト沖縄

 【豊見城】企業や団体、個人などから寄贈された食品を、福祉施設などを通して食べ物を必要とする人に無償提供する活動に取り組む「NPO法人フードバンクセカンドハーベスト沖縄」。今年の10月で活動15年目を迎えた。11月からは那覇市上間の事務所から豊見城市翁長に事務所を移転し、さらなる活動に励んでいる。

 奥平智子代表は「食べ物に困ったらまずはフードバンクセカンドハーベスト沖縄へ。相談窓口を紹介する」と呼び掛ける。同時に「食品を預かり、支援する人々につなぎ、食べ物に困っている人のもとへ無事に届ける。活動を継続していきたい」と力を込める。

 もったいないからありがとう―。在庫を抱えて賞味期限が迫っている商品や商品が売れ残り在庫を抱えてしまったなど、まだ十分に食べられるにもかかわらずさまざまな理由で廃棄されてしまう「もったいない商品」(食品ロス)。同法人は、企業からの「もったいない食品」や個人・団体などから寄贈された食品を、福祉施設や生活困窮者を支援する施設・団体などへ「食べ物を必要としている人々」に無償で届けるフードバンク活動を行っている。食品ロスの削減と福祉をつなぐ役割を果たしている。

 奥平代表は2007年にテレビ番組でフードバンクの活動を知って感銘を受け、活動を始めた。一人でチラシを配り、フリーマーケットなどで食品を集めるフードドライブを行った。そのうち「企業からの寄贈がだんだん増えた」

 コロナ禍では航空会社から機内食や飲み物など、ホテルからは調味料やアメニティーグッズなどの寄贈があったほか、閉店した土産店からの在庫食品の寄贈もあったという。また、今年の6月からはこれまでの約3倍の食品提供の依頼があると話す。同法人の島袋綾子さんは「(困っている人たちのために)寄付をお願いしたい」と呼び掛ける。

 活動は月・水・金(平日)の午前10時から午後3時。問い合わせは(電話)098(851)3400。

 同法人のホームページはhttps://www.2h-okinawa.org/から。 

 (中川廣江通信員)

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