浦添の火災で小学生と21歳の兄弟2人が死亡 

 31日午前6時8分ごろ、浦添市仲間の2階建て鉄筋コンクリート造りの住宅で「建物の2階部分から出火した」と住民から110番通報があった。浦添署や浦添市消防本部によると、住宅には8人家族が住んでいた。住民のうち男性(21)と小学校高学年の男児(11)の兄弟2人が2階で発見されたが、現場で死亡が確認された。現場は住宅密集地で、周辺には煙のにおいが漂い、近所の住民が不安げな表情で消火の様子を見つめていた。

 浦添市消防本部によると住宅は激しく燃えており、2階の窓から火が噴出していた。住宅は全焼し、午前10時40分に鎮火した。火災があった住宅周辺には規制線が張られ、多くの住民らが集まり消火の様子を見守った。現場では「何でよ」と言葉を漏らし泣き崩れる男性の姿もあった。

 茶山自治会の儀保博信会長(79)は「『悲しい』を通り越して、なんと表現したらいいのか、言葉が見つからない。子どもたちのことを思うと、やっていられない」と目に涙を浮かべた。

 現場のすぐ近くに住む60代の夫婦は「突然のことで驚いている。防災について、家族や自治会で考え直さないといけないと思う」と声を落とした。 一方で31日午前6時25分ごろ、那覇市安謝のアパートで「地下から煙と炎が出ている」と119番通報があった。午前7時20分ごろに消防が鎮火した。那覇署や消防によると、20代とみられる住民の女性1人が心肺停止の状態で救急搬送された。

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