22年・年頭所感「鈴木貴子(エステー社長)」生活者の意識下に潜む未充足ニーズに応える

新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

また旧年中は格別なるご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は新型コロナウイルスの感染拡大と緩和が繰り返す「Withコロナ期」が続き、「丁寧で心豊かな暮らし」が求められると同時に、サステイナビリティへの意識が一段と高まり、新たな生活者ニーズが出現し始めた一年でした。2022年は未だ生活者の意識下に潜む未充足ニーズにお応えする年にすると決意し、快適な生活のサポートとともに、地球環境保全に配慮した商品開発にも注力してまいります。

『トータルエアビズ企業グループヘ』当社事業の軸は「空気」であり、消臭や防虫、除湿等の既存カテゴリーは全て空気に関連しています。家庭内だけでなく、オフィスやホテル、空港、病院、公共空間など世界中どこにでも存在する「空気」のエキスパートを標榜し、今後は国内B2Cに加えて、B2Bと海外市場へ事業領域を拡大し、日用品メーカーの枠を超えてグローバルに展開する「トータルエアビズ企業グループ」へ脱皮してまいります。

『新分野・新市場への参入・育成』当社は、北海道トドマツの間伐材から抽出した「機能性樹木抽出成分」を活用するクリアフォレスト事業を、2011年より展開しています。「森の空気浄化メカニズム」解明を目的に、国立研究開発法人森林研究・整備機構との共同研究から生まれたこの事業を、今後は異領域に幅広く広げていきます。例えば、ホテルや事業所内の空気を森の中のようにきれいな状態に保つ空間プロデュースや、業務用品への参入、海外への進出も視野にいれており、本年は、クリアフォレスト成分の高い消臭機能を活用した新事業を立ち上げる予定です。

『空気をかえようAction 2030』「空気を通して、暮らしを明るく元気にし、世界中のお客様や社会から愛される会社になる」この考え方を基盤に昨年ESG推進室を立上げ、中長期ESG推進プラン「空気をかえようAction 2030」を策定しました。世界の誰もの暮らしが、より良く、そして限りなく続くよう「空気をかえる」取り組みを進め、本年はTCFD対応を通じて、気候変動影響に対する経営のレジリエンス向上アクションに注力します。平行して環境配慮型商品の開発と廃棄物量やプラスチック使用量の削減に取り組み、お客様とともにエコを考え「空気をかえていく」思いを込めたシンボル“みんなでエコ”マークを、当社独自の評価基準を一点以上クリアした製品上に表示してまいります。

『愛される会社を目指して』コロナ禍で一気に加速したお客様の気持ちやライフスタイルの変容を、お客様以上に深く理解して寄り添う商品を提供し、感動をお届けする「トータルマーケティングカンパニー」へ。本年も、社是「誠実」のもと、エステー(ST)の由来である社会に対するSERVICE(奉仕)とTRUST(信頼)を使命に、常に夢を追い求めて、ステークホルダーの皆様から“愛される会社”を目指します。

皆様にとって本年が輝かしい年になりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

鈴木貴子(エステー代表執行役社長)

© 国際商業出版株式会社