株式会社せいだ(新潟県新発田市)、クラウドファンディングでブランド苺「越後姫」の生産・販売体制の強化を図る

新設されたハウス(報道資料より)

「いちごの街・新発田」計画を進める株式会社せいだ(新潟県新発田市)は2021年夏、「越後姫」の大量生産に向けて約400坪の農業用ハウスを新設した。同年12月からは子会社の株式会社新発田ファーム(同)を通じ、リターン品に「越後姫」を用意したクラウドファンディングも開始して同計画の周知とさらなる生産・販売体制強化を目指す。

農林水産省の調査では、高齢化や農産物価格の低下といった要因から、1970年には約1,025万人いたとされる農業従事者は、2020年には約135万人にまで減少している。せいだは長年米農家の支援を続けていた会社だが、こうした状況の中で「今までのコメだけではなく、多くの人に愛される果物であるイチゴをもっと名産品として育てていけないか」と考え、2020年に「いちごの街・新発田」計画を立ち上げた。

2021年には、約400坪の農業用ハウスを新設。通常の育苗用ハウスが約60坪の大きさであることから、同ハウスは新潟県内でも有数の規模になるという。現状は出荷用の栽培のみだが、将来的には観光農園への展開も見据える。

クラウドファンディング リターン品

また、2021年12月4日からはクラウドファンディングを開始。越後姫に関するリターン品3パターン、それぞれ支援金1万円と2万円で、計6種のコースを用意する。目標金額は300万円で、実施期間は2022年2月15日まで。なお、寄付金に応じて複数口可能。

リターン品3種の内容はそれぞれ、「初収穫の越後姫12から15粒の発送(1万円コースで1トレー、2万円コースで2トレー)」、「初収穫の越後姫の直接引き渡し(1万円コースで4パック、2万円コースで8パック)」、「新発田ファームのイチゴハウス見学会、お土産付きの参加券(1万円コースで1人分、2万円コースで2人分)」。

越後姫は1996年に誕生した品種で、果肉が柔らかいことから生産量のほとんどが県内で消費されている。せいだおよび新発田ファームでは越後姫の認知度の低い県外へもアプローチし、そのために促成栽培用のハウス新設や、オンラインショップ構築費用にクラウドファンディング資金を当てるとしている。

新設されたハウス(報道資料より)

【関連リンク】
CAMPFIRE 新発田ファームのクラウドファンディングページ

© にいがた経済新聞