山本由伸や村上宗隆にもいる“天敵” 2021年タイトルホルダーが苦手にした選手は?

オリックス・山本由伸(左)とヤクルト・村上宗隆【写真:荒川祐史】

山本はレアードに5打数3安打2本塁打、藤岡にも4打数3安打と打ち込まれた

どんな大打者、大投手でも「得意な相手、苦手な相手」がいる。実力の問題もあるが「なぜか苦手、なぜか得意」という相性の問題もある。それが野球の面白さの一つだろう。ここでは2021年に活躍した選手の“カモと苦手”を振り返る。

2021年沢村賞&パ・リーグMVPのオリックス・山本由伸投手はソフトバンク戦で6勝1敗、防御率0.98。柳田を20打数1安打9三振と抑え込んだ。5勝を挙げた西武では山川を16打数1安打7三振に封じたが、源田には打率.385(26打数10安打)と打たれた。

3勝をマークした楽天では島内を13打数1安打、浅村を12打数1安打に封じた。一方で、山崎剛には10打数5安打だった。防御率3.46と最も苦手にしたロッテではレアードに5打数3安打2本塁打、藤岡に4打数3安打、荻野に7打数3安打された。2021年シーズンは計7本塁打を浴びたが、複数本塁打を許したのはレアードだけだ。ただ、CSファイナルではロッテ相手に4安打10奪三振で完封勝利。レアードも3打数無安打1三振に封じたのはさすがだ。

セ・リーグで奪三振と防御率のタイトルを獲得した中日・柳裕也投手は巨人相手に4勝無敗だった。坂本、丸ら中軸打者をことごとく抑えたが、松原には12打数5安打1本塁打と打たれた。1勝2敗、防御率4.21と最も苦手にしたヤクルトでは中村に9打数6安打、塩見に10打数5安打1本塁打、村上に3本塁打を献上した。2022年は燕打線対策が鍵になりそうだ。

セ新人王の広島・栗林良吏投手は被安打23本で、DeNA・大和と楠本の2選手に2安打を許した。パ新人王のオリックス・宮城大弥投手は、ソフトバンク・柳田に8打数5安打1本塁打、今宮に8打数4安打、ロッテのレアードに14打数6安打、荻野に15打数6安打と打たれた。

村上は阪神・岩崎に10打数無安打6三振、吉田正は鷹&ハム助っ人に苦戦

39本塁打を放ち初の本塁打王になったセのMVP・村上宗隆内野手は巨人戦で打率.348、8本塁打。戸郷(8打数4安打1本塁打)、メルセデス(10打数5安打)を得意にした。同じく8本塁打の中日戦では柳から3発、小笠原から2発を放っている。

阪神戦ではセ最多勝&勝率1位の青柳を相手に15打数8安打3本塁打を記録した。ただ、ガンケルには13打数2安打8三振、岩崎に10打数無安打6三振と苦しんだ。セ5球団で最も苦手としたのは広島戦で打率.217、4本塁打。守護神・栗林には2打数2三振を喫している。

本塁打&打点の2冠王に輝いた巨人・岡本和真内野手は阪神・秋山に12打数1安打、伊藤に10打数1安打。中日・大野雄には2本塁打を放つも20打数3安打と苦しんだ。ヤクルトでは小川に9打数1安打、高橋に8打数1安打だった。

パで2年連続首位打者に輝いたオリックス・吉田正尚外野手が最も苦手としたのはソフトバンクで打率.232、3本塁打。マルティネス(13打数1安打)、和田(9打数1安打)、石川(8打数1安打)に苦戦した。日本ハムのバーヘイゲンには7打数無安打だった。

パ本塁打王のオリックス・杉本裕太郎外野手はロッテ戦で打率.430、13本塁打。二木から4本、石川から3本の本塁打を放つなど打ちまくった。苦手としたのは楽天で打率.214、6本塁打。田中将に12打数1安打、岸に8打数1安打と苦戦した。(Full-Count編集部)

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