反核平和 年初に誓う 「9の日座り込み」提唱 矢嶋さん追悼 高校生ら「思い受け継ぐ」

矢嶋さんを追悼し、平和な世界の実現を求め紙を掲げる参加者=長崎市、平和公園

 核兵器廃絶と平和な世界の実現を求める「正月座り込み」(実行委主催)が1日、長崎市松山町の平和公園であった。毎月9日に実施している「反核9の日座り込み」を提唱し、先月急逝した矢嶋良一さんをしのび、地面に白い花束が置かれた。被爆者や高校生ら約60人は「残された者として、平和な2022年を求める」と遺志を引き継ぐ決意を語った。
 県平和運動センター被爆連の川野浩一議長(81)は「毎月9日の座り込みでは必ず隣り合わせだった。平和運動でははるかに先輩。かけがえのない人を失った。非常に残念」と追悼した。
 矢嶋さんは高校生平和大使を支援してきた。県立島原高の後輩で同校2年、第24代平和大使の羽山嵩裕さん(17)は矢嶋さんから「(活動を)頑張ってほしい」と激励を受けたという。「もっと教えてもらいたいことがあった。矢嶋さんの思いを受け継いで(活動を続ける意味の)『ピースロード』を着実に歩んでいきたい」と誓った。
 正月座り込みは02年に始まり21回目。参加者らは平和と記した紙を掲げて訴え、午前11時2分に黙とうした。


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