種茂の教え今に伝える 高鍋町 「八朔の誓い」カレンダーに

高鍋町が製作した「八朔の誓い」のカレンダー

 高鍋町は高鍋藩の名君、7代藩主・秋月種茂(鶴山)時代の藩法令から、現代にも通じるものを抜き出して意訳し「八朔(はっさく)の誓い」と名付けた。町制施行120周年記念として、「誓い」を掲載した来年のカレンダーを製作した。
 児童生徒向けには2013年、藩校・明倫堂の校則に当たる「学規」を基にした「新明倫の教え」を作成。「八朔の誓い」は社会人向けで「文武忠孝、常に学び体を鍛え、真心を尽くし親に孝行します」から始まる11カ条から成る。名称は種茂が明倫堂を開いて3年目の1781(天明元)年の八朔(8月1日)、藩士を集め法令を伝えたとの「高鍋藩史話」(安田尚義著)の記述に由来する。
 A2判の年間カレンダー。「誓い」とともに、同町北高鍋の上野宏政さん(67)が撮影した、小丸川鉄橋を走る列車の写真も掲載する。9500部製作し、町内全約8900戸に配布。来年の成人式で新成人に渡すほか、町役場などに置いている。町社会教育課は「SDGs(持続可能な開発目標)に通じる部分もある。生涯教育に活用したい」としている。同課(電話)0983(23)3326。

© 株式会社宮崎日日新聞社