病気を公表した中日外野手、元最多勝投手ら…2022年のカムバック候補【セ編】

阪神・藤浪晋太郎、巨人・中田翔、阪神・高山俊(左から)【写真:荒川祐史】

阪神・藤浪は昨季3勝、広島・野村はキャリア初の未勝利に終わった

ヤクルトが20年ぶり6度目の日本一に輝いた2021年のプロ野球。2度の腰の手術から復帰した川端慎吾内野手が「代打の神様」と呼ばれる活躍を見せ、オリックスとの日本シリーズ第6戦で決勝打を放ち、日本一を決めたのは記憶に新しい。2022年もそんな選手が現れるだろうか。ここでは復活が期待されるセ・リーグの選手を挙げていきたい。(年齢は2022年の満年齢)

○藤浪晋太郎投手(阪神・28歳)

昨季は自身初の開幕投手を務め4月に幸先よく2勝を挙げたが、課題の制球が安定せず4月末に登録抹消。1軍復帰した6月からは救援に転じ、シーズン終盤は2軍で過ごした。トータル成績は21登板(6先発)で3勝3敗4ホールド、防御率5.21。今季は節目の10年目。高校時代に甲子園春夏連覇を達成し、入団1年目から3年連続2桁勝利、2015年には最多奪三振のタイトルを手にした剛腕は再び輝きを取り戻せるか。

○野村祐輔投手(広島・33歳)

ドラフト1位で入団し、1年目の2012年に9勝を挙げて新人王。2016年には16勝(3敗)を挙げて最多勝&最高勝率のタイトルを獲得した。しかし2020年10月に「右鎖骨下静脈血栓症除去術」を受けて迎えた昨季は8試合で0勝4敗、防御率6.31と、プロ10年目で初めて未勝利に終わった。まだ老け込む年齢ではない。広島では、2016~18年の守護神で昨季は4試合登板にとどまった中崎翔太投手も復活を期している。

○東克樹投手(DeNA・27歳)

2017年ドラフト1位左腕はルーキーイヤーの2018年に11勝をマークして新人王に輝いた。しかし左肘の状態が思わしくないことから2019年途中に戦列離脱。翌2020年2月にトミー・ジョン手術を受けた。リハビリを経て昨年9月28日のヤクルト戦で1軍に復帰、計3試合登板で1勝2敗、防御率2.29の成績を残した。今季の完全復活が期待される。

中田翔は2球団で計7本塁打、平田は「異型狭心症」であることを公表した

○中田翔内野手(巨人・33歳)

日本ハムに鳴り物入りで入団し、2014、16、20年に打点王。チームの主砲として揺るがぬ地位を築いていたが、昨年は打撃不振に苦しんだ。チームメートへの暴力問題が発覚し、8月11日に無期限出場停止処分。8月20日に巨人へ移籍したものの、両球団で計73試合に出場して打率.177、40安打、7本塁打、20打点と振るわなかった。巨人2年目で一塁の定位置を掴めるか、注目の1年となる。

○平田良介外野手(中日・34歳)

2015年にベストナイン、2018年にゴールデングラブ賞を受賞。侍ジャパン日本代表として2017年WBCに出場するなど長きにわたって中心選手として活躍してきたが、今季は開幕から21試合で打率.155、0本塁打4打点の大不振。4月28日に登録抹消され、以降は1軍に上がることはなかった。10月に「異型狭心症」と診断されたことを公表。復活なるか。

○高山俊外野手(阪神・29歳)

入団6年目の昨季は自身初の1軍出場機会なし。2軍でも打率.202(321打数65安打)、3本塁打と精彩を欠いた。1年目の16年は134試合出場、136安打を放って新人王を受賞した。しかし、42試合出場にとどまった2020年、そして昨年と不本意なシーズンが続く。近本、佐藤輝ら外野陣は人材豊富。今季は正念場となりそうだ。(Full-Count編集部)

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