岸田総理の資本主義 経団連と軌を一にする

 日本経済団体連合会の十倉雅和会長は新年メッセージで、岸田文雄総理が目指す「新しい資本主義」と経団連が掲げる「サステイナブル(持続可能)な資本主義」は『軌を一にするもの』とした。

 十倉会長は「(新しい資本主義の)柱となるコンセプトは『成長と分配の好循環』と『コロナ後の新しい社会の開拓』である。総理を議長とする『新しい資本主義実現会議』では、私から、分配は成長とセットで議論すべきであり、まずは成長が重要であることを強調した」としている。

 そのうえで、成長のために取り組むべき課題として、十倉氏は「コロナで問題となった我が国の危機管理能力の向上など社会的共通資本の構築であり、こうした課題は市場経済だけでは解決できないため、政府の役割が重要になることを指摘した」としている。

 また十倉氏は「新しい資本主義の実現には、サステイナブルな地球環境が欠かせないことから、デジタルトランスフォーメーション(DX)と並んで、グリーントランスフォーメーション(GX)についても、政府全体で議論していく必要があることを繰り返し訴えている」としている。

 十倉氏は「GX、DXに加えて、スタートアップ振興、規制改革、地方創生、働き方変革と人材の育成、国際社会との連携・協調、財政健全化と持続可能な全世代型社会保障改革など、内外の重要政策課題を強力に推進することが急務」と提唱した。(編集担当:森高龍二)

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