沖縄のまん延防止「要請あれば速やかに検討」 松野官房長官「第6波」の言及は避ける

 【東京】松野博一官房長官は5日午前の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「まん延防止等重点措置」の沖縄県への適用について、「要請があった場合には速やかに検討する」と述べた。同日に暫定値で600人前後の陽性者が出る見込みとなり、玉城デニー知事が「第6波」との認識を示している沖縄の感染状況への言及は避けた。今後の対策については、「不安解消に向けて最大限の努力を行う」とだけ述べた。

 松野氏は、4日までの在沖米軍基地での感染状況について、米側からの報告に基づき、「キャンプ・ハンセンを含む在沖海兵隊の現存感染者は412人」とした。

 記者団からは、在沖米軍基地から感染が県内に広がっている現状への対策を問う質問も挙がったが、「政府としては引き続き米側に対し、感染症拡大防止のための措置を一層徹底するよう求め、地元の方々の不安解消に向けて最大限の努力をする」と述べるにとどめた。

 玉城知事が現在の感染状況を「第6波」としている点を踏まえ、県の感染状況への認識も問われたが、「複数の地域でオミクロン株の感染が確認されている」などとして明言を避けた。

 4日の玉城知事との電話会談を踏まえた、まん延防止等重点措置の適用の検討状況については、「都道県から要請があった場合に速やかに検討を行う」と説明。5日までに正式な要請を受けていないとの認識を示した。

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