果実の入荷32%減、タンカン裏年が影響 卸売市場の青果部で初競り

 沖縄県内に流通する野菜や果物を取り扱う浦添市伊奈武瀬の県中央卸売市場青果部で5日早朝、2022年の初競りが開催された。沖縄協同青果の山城隆則社長らによる開始の合図とともに、市場に競り人の威勢のいい掛け声が飛び交い、次々と青果が競り落とされた。

 この日の入荷量は前年の初競りに比べて24%減の226トンで、うち県内産は121トンだった。冬春期に主力の県産野菜は118トンとほぼ前年並みだったが、果実は前年比32%減の約3トンと大幅に落ち込んだ。沖縄協同青果の果実担当者によると、特にこれから旬を迎えるタンカンが、今期は豊作だった20年度産の裏年に当たるため出荷量が少なかった。タンカンは昨年末から引き合いが強く、1キロ当たり650円と通常の1.5倍の高値で取引される場面もあった。(当銘千絵、写真も)

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