新潟県十日町市が「大地の芸術祭」の日程を発表、密集回避のため会期は約3倍の145日に

十日町市松代地区の「手をたずさえる塔」

新潟県十日町の関口芳史市長は6日、年頭の定例会見で、第8回目となる大地の芸術祭の日程を発表した。開催日程は4月29日から11月13日までの全145日間で、これまでの約3倍の長期間の開催となる。

十日町市は2021年から延期していた「大地の芸術祭」について、昨年12月に開催した大地の芸術祭実行委員会本部会議で協議した結果、名称を「越後妻有大地の芸術祭2022」とすることに決定。

また前回までは3年に1回、50日間の会期で行ってきたが、密集度を緩和する狙いで会期を約3倍に増加。加えて、パスポートをスマートフォン上で使用できるようにして接触機会がないようにした。パスポートは半年間使用できるようにする予定だ。

全期間を通じて、火曜日と水曜日は作品や関連施設公開を休むが、ゴールデンウイークは休みなしで実施する予定。また、新作100点を含む全300点程度は作品・施設によって公開時期が異なり、特に地域との協働による作品の制作・公開時期は関係機関と相談しながら決定する。今後、詳細が決まり次第、後日ホームページなどで発表する。

関口市長は「これまで50日間、3年に1度では駄目だという声があった。今回はチャレンジする。かなり冒険だ。(今回の145日間という発表は)インパクトが大きい発表だ。コロナ禍は別にして、経済界にはいい影響があると思っている」と話した。大地の芸術祭は日本経済団体連合会(経団連)が取り組む「地域共創アクションプログラム」の連携先の1つに認定されるなど、中央の経済界から注目を集めている。

関口市長は、「このようなご縁に対してツアーや視察にて当地域を深く知っていただく機会を積極的に設けるなど、目に見える関係を一つ一つ大切にし、丁寧に対応することで、さまざまな可能性を今後につなげる芸術祭にしていく」と話した。

十日町市の関口芳史市長

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