青柳翔、映画監督に初挑戦で「デビュー当時のような、初心に帰ったような気持ち」

WOWOWで2月6日に放送・配信される「アクターズ・ショート・フィルム2」(午後5:00)で、青柳翔が監督を務め、村上虹郎が主演するショートフィルム「いくえにも。」のポスタービジュアル、ティザー映像(https://youtu.be/GPFq_16wmPI)、場面写真が解禁。撮影現場での様子もうかがえる2人のコメントが到着した。

今回、WOWOWが開局30周年を記念して行ったプロジェクト「アクターズ・ショート・フィルム」の第2弾では、青柳のほか、永山瑛太、玉城ティナ、千葉雄大、前田敦子の俳優5人が、25分以内のショートフィルムで監督を務める。そして、世界から6000本超のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)」のグランプリ、“ジョージ・ルーカス アワード”を目指す。

線路脇にポツンと設置された電話ボックスのかたわらを通り過ぎた修平(村上)は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父・俊男(奥田洋平)と母・和美(平岩紙)、高校生の妹・夏美(見上愛)が待っていて、週に一度の家族団らんでテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた奇妙な夫婦があいさつに訪れる。イヌを抱いた妻のサキ(黒沢あすか)はリビングに上がり込み、一家団らんをかき回すような言動をし始める――。

初めて映画の監督をする青柳は「半年以上前から作品の準備をしてきましたが、迷うことや思い通りにいかないことも数えきれないほどあって。初監督の僕をたくさんの方に支えてもらいました。普段の役者業の領域を超えた挑戦で、今はデビュー当時のような、初心に帰ったような気持ちでもあります」と率直な心境を明かす。

主演の村上とのコミュニケーションについては、「撮影では、あまり監督・役者という立場の違いは意識しすぎず、フランクに作品や役柄について思ったことをお互いに話していましたね。途中で修平の感情が混乱するシーンがあるのですが、特にその感情に関しては2人ですり合わせて、足し算ではな、あえて抑えめの引き算の演技でいこうと決めたりしました」と語り、「主人公の修平を虹郎にお願いできてよかったなと、本当に思いますね」と感謝する。

その村上は「かなり行間の多い本だったので、翔さんとは撮影前にとにかく本の読み込みと基礎設定のすり合わせをしていました。修平の幼少期を演じてくれたビビくんが生まれてこの方一度も切ったことのない、超がつくロン毛を僕に合わせるためにバッサリ切ってくれたらしく、ごめんね、と思いました」と子役の熱演にも言及。

そして、青柳は「予想を裏切る作品をつくりたい、という思いがまずあったんです。その上でどんな作品がいいかな、と考えていた時に以前から関心のあった『ガスライティング』という言葉が、ふと浮かんで。家族を題材に、ガスライティングの要素を重ねた内容の物語にしてみたいなと思いました。最初は自分でプロットを書いていたんですが、書いているうちに登場する家族に段々と情が湧いてきてしまって、脚本を担当していただいた山咲藍さんの力も借りながら一緒に形にしていきました」と制作過程を話しつつ、「『いくえにも。』は答えもない、そして肯定も否定もない、見ていただいた方に委ねるような作品だと思います。見終わった後に『あれってどういう意味だったんだろう』と考察しながら、登場人物たちの背景を想像しながら、楽しんでいただけたらうれしいです」とメッセージを寄せている。

なお、「アクターズ・ショート・フィルム2」の5作品の全体ティザー映像は、本日午後10:00に番組公式サイト(https://www.wowow.co.jp/movie/asf/)で公開予定。

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