坂本昌行×海宝直人「マーダー・フォー・トゥー」2人しかいないのに13人いる!犯人は誰だ?!

音楽と騒乱と殺人事件が、完璧な配分でブレンドしたミュージカル「MURDER for Two マーダー・フォー・トゥー」。
2人の役者が演じるのは、計13人のキャラクター。全編生ピアノ、抱腹絶倒のステージ!

2016年に公演され大好評のうちに幕を閉じたオフ・ブロードウェイ・ミュージカル「MURDER for Two マーダー・フォー・トゥー」が新たなキャストを迎えて2022年1月より再演。
2013年にオフ・ブロードウェイのニュー・ワールド・シアターで公演された本作は、ニューヨーク・タイムズ紙に『この傑作ミュージカルコメディを見逃すな!とにかく巧い!Murder For Two は“粋”で、抜群の楽曲に彩られたコメディミステリー!!』と称賛され、2016年には東京・大阪にて日本人キャスト版を公演。2人のキャストで13役を演じ、同時にピアノの弾き語りが披露され、第24回読売演劇大賞にて優秀男優賞及び優秀スタッフ賞を受賞。
6年ぶりに再演する本作で究極の二人芝居に挑むのは、初演時に第24回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞し、今回続投となる坂本昌行と、今回が「マーダー・フォー・トゥー」初挑戦となるミュージカル界のホープ海宝直人。
まず、容疑者(坂本昌行)、それからマーカス(海宝直人)が登場、海宝直人がピアノを弾き始める。ダリア・ホイットニー(坂本昌行)、早速ミュージカルナンバー「暗闇で待ちながら」。いかにもブロードウェイミュージカルらしい楽曲、ミュージカルファンなら、「♪」な瞬間。畳み掛けるような展開、車が到着する音、次々と人々が入ってくるのだが、大勢の役者が登場するのではなく、ここは全て坂本昌行が一人で演じる。キャラ変の素早さ、そしてまた車の到着音、そこへ一発の銃声が!!大変なことが!!アーサー・ホイットニーが撃たれる!倒れる!その倒れた姿が!殺人事件が起これば、警察官がやってくるのがお約束。その通りにマーカス登場!「マニュアルは語る」のナンバー、内容がコミカルで思わず笑いが。ここで事件を解決すれば署長にアピールもできるし!サラリーマン的な発想。

ストーリーよりも二人のやりとり、そしてどんどんキャラ変していく様がとにかく面白おかしい。海宝直人は主にマーカスを演じ、それ以外はマーカスの上司と彼の元恋人を演じるのだが、坂本昌行の方は”容疑者たち”。容疑者の数が!10人!かなりのスピードで!もちろん着替えるとか、そういう手法は通用しない(間に合わない)。せいぜいメガネ(手が塞がっている時、頭を振ってメガネを顔まで落とす)や帽子(かぶり方を変える)程度でキャラをスイッチ、あとは”演技”。ここが抱腹絶倒で、観ている方は正直、犯人が誰なのかはどうでもよくなる。むしろ犯人が判明しないほうが、このやりとりをずっと観られるのに、と思ってしまう。

そしてミュージカルなので歌、ダンス。振付は本間憲一、ジャージーなシーンなどは、もう本領発揮。セットも必要最低限、また見せ場の一つがピアノ、特に2人で弾くシーンは文句なく楽しい。人が死んでる話なのに笑える状況、そのシニカルさも、この作品の特長。あまり難しいことは考えずに、作品のテンポ、楽曲、キャラ変、ピアノ演奏など5感で気楽に楽しめばOK。再演したくなるのもわかる、わかるな作品。

公開稽古の後に簡単な会見が行われた。フォトセッションの後に質疑応答。
坂本昌行が開口一番「今日、検査をしまして全員、陰性です!」、と宣言。じわじわと増えている状況、ここで”みんな、陰性”宣言は観劇する側にとっては安心・安全。海宝直人は「お客様が入ってこそ、完成します」とコメント。お客様の反応、笑い、舞台と客席が一体になってこそ。また、坂本昌行は海宝直人について「クレバーなんです!(海宝直人が隣で恐縮)自由にやらしてもらっています。前(初演)は演出家に「毎回変えろ」と言われまして。今は稽古場から結構、変えてます」と語る。俳優の力量が問われる作品。海宝直人にとっての坂本昌行の印象は「誰よりもいろんなことを追求する方…坂本さんの背中を見ながら!」と語るが、頼れる先輩・兄貴という空気感。また初演に引き続きの坂本昌行「楽なことはないです。それぞれに大変ですが、楽しみがある。徐々に出来上がってくると楽しみになってきます」と言い、海宝直人も「綿密に組み立てられてて、ハプニングも含めて稽古は楽しかったですね」と語る。二人しかいないので、息の合わせ方が重要になってくる作品、稽古外でも二人で合わせていた、とのこと。その成果、緻密な動き、一挙一動に不自然さは一ミリもなく、そしてたまに客いじり(笑)。
最後にPR。
海宝直人「笑って、楽しんで帰っていただける作品です!」
坂本昌行「エンタメの力、パワーをお届けしたいです」

<ミュージカル「MURDER for Two マーダー・フォー・トゥー」 あらすじ>
偉大なアメリカ人作家のアーサー・ホイットニーが、自らのバースデーパーティーの席で銃に撃たれ、致命傷を負って殺された。現場から1時間と、最も近い町にいた新米刑事マーカスは、寡黙な相棒のルーを引き連れ現場に向かう。個性豊かな容疑者たちが立ちはだかる。犯人はアーサーの有名女優の妻・ダリアか?それとも第一容疑者として疑われている、プリマドンナのバレットか?はたまた馴れ馴れしい態度で接してくる、精神科医のグリフか?ベテラン刑事が到着するまでの限られた時間の中で、事件を翻弄する容疑者たち。果たしてマーカスは真犯人を見つけることができるのか?時間は限られている、急げマーカス!逃げ切れるか真犯人!

<概要>

【タイトル】
オフ・ブロードウェイ・ミュージカル「MURDER for Two マーダー・フォー・トゥー」
【出演】 坂本昌行 海宝直人
【作】 KELLEN BLAIR
【音楽】 JOE KINOSIAN
【演出】 SCOTT SCHWARTZ & J.SCOTT LAPP
【翻訳】 北丸雄二
【訳詞】 高橋亜子
【音楽監督】 岩崎 廉
【振付】 本間憲一
【日時/会場】
東京公演:2022年1月8日(土)~1月23日(日) Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:1月26日(水)~2月1日(火)森ノ宮ピロティホール
仙台公演:2月8日(火)、9日(水)仙台電力ホール
松本公演:2月12日(土)、13日(日)キッセイ文化ホール 長野県松本文化会館 大ホール
【企画・製作】 テレビ朝日、シーエイティプロデュース
【公式HP】 https://www.murderfortwo.jp/
【公式Twitter】 @murder_JP_2022

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