神社巡りで日向神話体感 県北観光協会がガイド本

「満願三十三社神たび」を制作した県北の観光協会会長ら

 日向神話にゆかりがあるとされる県北の神社を紹介するガイド本「満願三十三社神たび」が発行され、県民や観光客に無料配布されている。県北6市町の観光協会などでつくる実行委が制作。「現地を実際に訪れ楽しみながら神話への理解を深めてほしい」と呼び掛けている。
 ガイド本には延岡、日向市と門川、日之影、高千穂、五ケ瀬町と熊本県の阿蘇市、高森、山都町の計9市町にある33カ所の神社を掲載。B5判、30ページ全カラーで、「天孫降臨」「神武東遷」など日向神話に関する伝承や逸話を個別に紹介する。
 各ページに参拝日を記入する欄があり、御朱印がもらえる神社にはマークが記してある。全ての神社を巡り参拝日を記載した冊子を各観光協会に持ち込むと「証明書」がもらえる。また希望者は高千穂町・高千穂神社と延岡市・今山八幡宮で満願成就のおはらいを受けることができる有料の「特典」も用意した。
 延岡、日向市と高千穂町の神話愛好者でつくる「日向神話研究会」(有留秀雄会長)が2020年刊行した「日向神話の本舞台宮崎県北編」に続くガイド本の第2弾。今回は県内の神社所在地の観光協会が実行委をつくり刊行した。
 延岡観光協会の谷平興二代表理事は「神社巡りにより日本有数の神話スポットとして県北の認知度を高め、周遊型観光の強化につなげたい」と話す。ガイド本は5千冊印刷。各観光協会や各道の駅、JR各駅などに置く。延岡観光協会(電話)0982(29)2155。

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