世界王者・朝比奈沙羅 柔道とトランポリン融合の体験教室 「いろいろな競技にチャレンジを」

トランポリンを使ったトレーニングを実演する朝比奈=ピーストランポリンジム寒川

 柔道女子78キロ超級で、世界選手権覇者の朝比奈沙羅(ビッグツリー)が9日、神奈川県寒川町倉見のピーストランポリンジム寒川で、柔道とトランポリンを融合させた体験教室を開いた。昨年2大会ぶりの頂点に返り咲いた25歳は、パリ五輪までの現役続行を宣言し「失敗を恐れず挑戦することが大事。自分の意志を貫いてほしい」と呼び掛けた。

 体験教室は多種目のトレーニング要素を取り入れ、楽しみながら体の使い方を知ってもらうのが狙い。東京五輪女子78キロ級金メダリストの浜田尚里(31)=自衛隊=をはじめ、小中学生から一般までの約50人が参加し、両競技の基礎的な動きを学んだ。

 朝比奈は東海大3年時から同ジムを拠点の一つとしており、トランポリンで培った空中感覚が柔道に役立っていると強調。幼少期から水泳や球技などに幅広く親しんできた経験を引き合いに、「小さい頃からいろいろな競技にチャレンジしてほしい」とアドバイスした。

 参加者は朝比奈から受け身や投げ技を学んだり、トランポリンで跳躍の感覚を楽しんだり。柔道経験者が不安定な足場で受け身の姿勢に悪戦苦闘する姿も見られた。

 朝比奈は「想定していたよりたくさんの人に来てもらった。楽しんでもらえたようで良かった」と笑顔。医学部生として多忙な日々を送るが、「東京五輪は(出場を逃し)悔しさをたくさん味わった。パリに向けて勉強と同時並行で頑張りたい」と意気込んだ。

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