新幹線「かもめ」が川棚港に陸揚げ 祝いの手旗で出迎え

秋に部分開業する九州新幹線長崎ルートに導入される車両「かもめ」が9日、東彼川棚町の川棚港で陸揚げされた

 秋に部分開業する九州新幹線長崎ルートに導入される車両「かもめ」が9日、東彼川棚町の川棚港で陸揚げされ、現地で歓迎セレモニーが開かれた。車両は今後、長崎県大村市の車両基地に搬送され、整備や点検など運転に向けた準備が進められる。
 1編成6両は6日に山口県下松市の日立製作所笠戸事業所を出発。海上輸送で関門海峡や玄界灘、針尾瀬戸などを経て川棚港に到着。9日午前9時半すぎ、クレーンでつり上げられ、陸揚げされた。
 会場では「かもめ」が台車に乗って“走行”。園児ら約150人が旗を振って祝った。中村法道知事は新幹線開業が地域活性や産業振興にとって大きなチャンスだとし「一過性に終わらせず、長く効果を地域の発展に生かしていきたい」とあいさつ。JR九州の青柳俊彦社長も「佐賀、長崎両県の発展の礎になるよう、一緒になって成功を勝ち取りたい」と語った。
 同社によると、車両やレールの整備などを終えた後、試験走行を始める予定。今後、車両基地の公開や試乗会など「地元の人たちと触れ合う機会をつくっていきたい」としている。

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 車両は東海道新幹線の「N700S」をベースとした6両編成396人乗り。外装は白と同社のコーポレートカラーである赤のツートンカラー、内装は伝統感と高級感を意識したデザイン。部分開業時は1編成6両を4編成導入する。


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