メッツのベンチコーチ探しが難航中 候補者3名の引き抜きに失敗

メッツは現在、バック・ショウォルター新監督を支えるベンチコーチの人選を進めているが、すでにほとんどの球団がコーチングスタッフの編成を終えていることもあり、ベンチコーチ探しは難航しているようだ。まず、パドレスにライアン・フラハティ(クオリティコントロールコーチ)の面接を拒否されたことが報じられ、レッズのジェフ・ピックラー(作戦・外野守備コーチ)は自ら面接を辞退。さらに、ジャイアンツにもアンドリュー・ベイリー(投手コーチ)の面接を拒否されたことが新たに明らかになった。

メッツは昨季終了後、GMと監督を決定するまでに時間を要したことがコーチングスタッフの編成作業に大きく響いている。ビリー・エプラーのGM就任が決まったのが11月中旬、ショウォルターの監督就任に至ってはロックアウト突入後の12月中旬に発表されており、多くのチームがすでにコーチングスタッフの編成を完了している時期だった。

ヤンキースの打撃コーチ補佐に就任することが決定していたエリック・シャベスを打撃コーチとして引き抜いたメッツだが、このようにメジャーリーグでは通常、コーチ本人にとってキャリアアップとなる場合には他球団への移籍を許可するケースが多い。ところが、ベンチコーチは監督に次ぐポジションであり、フラハティやベイリーにとってキャリアアップとなるのだが、「この時期に移籍されてしまうと後任が見つからない」ということでパドレスもジャイアンツも面接許可を出さなかったようだ。

昨季のコーチングスタッフからジェレミー・ヘフナー(投手コーチ)がチームに残り、ウェイン・カービー(一塁ベースコーチ)、ジョーイ・コーラ(三塁ベースコーチ)、シャベス(打撃コーチ)の加入も内定したメッツだが、ベンチコーチやブルペンコーチなど、コーチングスタッフにはまだ空席がある。他球団からの引き抜きが難しい状況のなかで、スプリング・トレーニング開始までにコーチングスタッフの編成を無事に終えることはできるのだろうか。

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