がん死亡率 全国最悪/2020年・青森県 改善傾向も17年連続

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 人口10万人当たり何人ががんで死亡したかを示す2020年の青森県の75歳未満年齢調整死亡率は87.6となり、04年から17年連続で47都道府県中最悪だった。10日までに、国立がん研究センター(東京)が公表した。性別ごとでも、男性は17年連続、女性は9年連続で全国ワースト。中長期的に見ると死亡率は改善傾向にあるものの、全国平均の69.6とは依然として大きな差がある。

 青森県の死亡率は19年より3.2ポイント改善。全国平均との差は18.0ポイントで、19年と比べて2.8ポイント縮小した。男性は113.7で前年より1.1ポイント悪化。女性は近年、死亡率が横ばいで推移していたが、20年は前年比7.0ポイント改善し、64.5となった。

 主要部位ごとに見ると、大腸がんの死亡率は13.4(19年比0.5ポイント悪化)で15年連続の全国ワーストに。乳がんは13.0で、19年比2.0ポイント改善したものの、全国ワーストだった。胃(死亡率9.9)、肺(同15.4)は全国ワースト2位だった。

 県がん・生活習慣病対策課によると、青森県のデータを中長期的に見ると、胃がんの死亡率は改善傾向にある一方で、乳がんや子宮がんは悪化が続いている。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う検診や受診控えが、数年後の死亡率に影響してくる可能性もある。

 同課の担当者は「がんは早期発見、早期受診が大切。死亡率を下げるために、生活習慣の改善と併せて、科学的根拠に基づくがん検診の重要性の周知や受診の働き掛けに改めて力を入れる必要がある」と話している。

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 がん年齢調整死亡率 75歳未満を対象に高齢化の影響を排除し、地域間の年齢構成のばらつきによる影響が出ないよう、統計上の調整をして算出する。現実の年齢構成で計算すると、高齢者が多い地域が高めに出る傾向があることから導入された。人口動態統計のがん死亡率より正確に死亡率の年次比較をすることができる。