韓国紙「台湾がTPP加盟を機に福島産水産物輸入再開へ」「韓国にも圧迫もたらす」

台湾がTPP(環太平洋パートナーシップ協定)加盟と引き換えに日本の福島産水産物の輸入禁止を解くと予想されるとし、「韓国への圧力になる」と韓国紙が報じている。

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ファイナンシャルニュースは10日、時事通信の報道をもとに、「台湾内で福島県など計5つの日本広域地域食品に対する輸入禁止解除の議論が加速されており、早ければ今春に解除されるという見方が台頭している」ことを伝えた。

台湾は2011年の福島原発事故以来、福島県と近隣の茨城県、栃木県、群馬県、千葉県など計5つの広域地域で出荷された食品に対して輸入禁止措置を発動した。日本政府の度重なる解除要求にも同措置を維持してきた。

ファイナンシャルニュースは「兆候が変わったのは台湾が昨年下半期、CPTPP加入意思を公式打診してからだ」とし、「日本政府は待っていたように、福島山などに対する輸入禁止解除が先決されなければならないと主張した。泣訴から圧迫に態度が変わったのだ」と分析した。

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続けて、先月、日台の与党間のオンライン会議において自民党側が「早期解除を圧迫した」ところ、台湾民進党側は「国民に(安全性を)確かに説明していくだろう」と答えたことを同紙は伝えた。

ファイナンシャルニュースはこれについて「台湾国民が食品安全より安保を選んだのだ」とし、「日本と台湾は中国の安保脅威に対応して歩調を合わせる一方、半導体分野でも協力を強化している」と指摘している。

一方で韓国については、「日本と台湾間で行われているCPTPP加入と福島産食品輸入規制の連携問題は、今後韓国にもそのまま代入される可能性が高く見える」とし、日本が「CPTPP加盟検討中の韓国に圧迫」をもたらすと指摘した。

韓国は2011年の福島県原発事故以後、福島県など8地域の水産物に対して輸入禁止措置を下し、世界貿易機関(WTO)でもこれについて勝訴判定を得ていた。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「福島産水産物輸入がCPTPP加盟の前提条件なんで話にならない。自分たちも食べないのになぜ他人の口に押し入れようとするのか」

「台湾は日本が好きだ。我々と違うのだ」

「…全面輸入解除してこれを加工して日本に再輸出するという創造的な行政力を発揮してくれ」

「米国が(TPPに)不在だから日本が偉そうに振る舞うがそんなのいつまで続くかね…」

「ん?他の国は韓国の加盟に賛成なのに日本が反対すれば国際社会の批判をこうむるぞ」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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