現地1月13日に労使交渉再開予定 機構側が選手会に新たな提案へ

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は現地時間1月13日(日本時間1月14日)に新たな労使協定の締結に向けた労使交渉を再開するようだ。ZOOMを使用したリモート形式で行われる今回の話し合いでは、機構側が選手会に対して主要な経済問題や戦力均衡対策を含めた新たな提案を行う予定だという。現地時間12月2日(同12月3日)のロックアウト突入後、主要な問題について話し合いが行われるのは今回が初めてとなる。

旧労使協定失効前の話し合いは不調に終わり、メジャーリーグ機構は移籍市場の凍結を含むロックアウトに突入することを選択。それ以降の数週間で双方は何度か話し合いの場を設けたものの、主要な問題に関する議論は先送りにされ、全く交渉が進展していなかった。旧労使協定失効目前の現地時間12月1日(同12月2日)、選手会は機構側から提示された案を拒否。この数時間後にロックアウトが始まり、機構側はそれ以降、交渉合意に向けた新たな提案への準備を進めてきたとみられる。

主な議題としては、過度なタンキングを抑制するためのドラフト抽選制度の導入、クオリファイング・オファー制度の廃止、ユニバーサルDH(両リーグでの指名打者制)の導入、若手選手の待遇改善の一環としての最低保証年俸の引き上げなどが挙げられている。選手会はFAや年俸調停の資格を得るまでの期間の短縮や収益分配の改革など、より実質的な利益を求めており、新たな労使協定の締結は困難を極めることが予想される。双方がどこまで譲歩して妥協するかがポイントとなりそうだ。

メジャー球団同士のオープン戦は現地時間2月26日(同2月27日)にスタートする予定であり、予定通りにオープン戦をスタートするためには少なくとも2月前半までに労使交渉が合意に至る必要があると考えられている。「予定通りにシーズン開幕を迎えるためのデッドラインは3月1日」との声もあるが、2022年シーズンは無事に開幕を迎えることができるのだろうか。

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