【新型コロナ】「短期間でのブースター接種は免疫系に悪影響」EU規制当局が警告

 EU全体の医薬品の規制当局となる欧州医薬品庁(EMA)は11日、一部の国で実施されている接種間隔を短くした新型コロナウイルスワクチンのブースター接種は、免疫力そのものを低下させるおそれがあるとして注意喚起を行った。各国に対し、適切な接種間隔で行うことを求めている。

「何度も繰り返すべきでない」

 11日会見したEMAのマルコ・カバレリ氏(ワクチン戦略担当)は、イスラエルなどで実施されている4ヵ月程度でのブースター接種について「1度や2度目ならともかく、それ以上は繰り返すべきでない」との見解を示し、推奨されている感覚よりも短くした4ヵ月程度での接種について、免疫系に悪影響を与える恐れがあると懸念を示した。

 同氏はそのうえで各国に対し、適切な接種間隔で行うこと、一般的に感染症の拡大期となる冬季に実施することの2点を求めた。ブースター接種については、イスラエルがすでに2回目のブースター接種(のべ4回目接種)を進めているほか、イギリスも2回目のブースター接種について可能性を否定していない。

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