サッカー通じ地域貢献 日南の異業種チーム

練習試合を行った日南BASEと日南高(上下白のユニフォーム)

 地域貢献を目指し、日南市の異業種の若者たちでつくるサッカーチーム「日南BASE」が9日、地元・日南高サッカー部との練習試合を同校グラウンドで行った。コロナ禍で普段の部活動をはじめ、遠征や対外試合など制約を受けている高校生たちが地域で貴重な実戦経験を積む機会を得て、生き生きとグラウンドを駆け回った。
 日南BASEは高校生の練習相手、グラウンド上でのキャリア教育、地域を元気にするイベント開催を活動の3本柱に掲げ、昨年4月に結成した。メンバーは20、30代の25人でほぼ全員が競技経験者。職業は水産加工、農業、会社員、JA職員、工場勤務などさまざまで、これまで日南、日南学園高に1試合ずつ胸を貸した。
 イベント開催とともに、キャリア教育もコロナで自粛しているが、練習試合後に高校生が相談したい職種のメンバーに話を聞いてもらうフランクな「青空方式」を想定している。
 この日の対戦は県新人戦(21日開幕)を控える日南高側からオファー。近藤大樹主将(17)は「攻守の切り替えなど課題が明確になった」と感謝。
 日南BASEの3人いる代表の一人で、同市油津でバー「Good Time」を経営する河野孝志さん(30)は「こちらの方こそ同世代で集まり交流できる機会を与えてもらいありがたい。コロナで思うように活動できない高校生の力になれれば」と話している。

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