フルモデルチェンジしたトヨタ 新型ノアとヴォクシー、兄弟車で何が違うの!? 2モデルのデザインやキャラを比べてみた

トヨタの主力ミニバン「ノア」「ヴォクシー」が2022年1月13日(金)にフルモデルチェンジを実施した。販売チャンネルの1本化に伴い、トヨタの兄弟モデル各車が統廃合されている中、新型ノアにはしっかり兄弟車の新型ヴォクシーが残された。2モデルの違いはどこにあるのだろうか。写真を中心に見比べてみよう。

トヨタ 新型ノア/ヴォクシー(上)「トヨタ 新型ノア S-Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)」/(下)「トヨタ 新型ヴォクシー S-Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)」[2022年1月13日フルモデルチェンジ] [Photo:TOYOTA]

2001年に初代誕生! 共にファミリー向けながらキャラクターが異なる「ノア」と「ヴォクシー」

初代ノア

トヨタのMクラスミニバン「ノア」「ヴォクシー」は、初代モデルが2001年11月に誕生。当初ノアは、ファミリーユーザーの多いカローラ店で販売された。

いっぽうのヴォクシーは、より若いユーザー層を開拓すべく新展開していたネッツ店で販売されることもあり、スタイリングもアグレッシブなデザインに変更するなどし、ノアとの差別化を図った。

販売面ではエッジの立ったヴォクシーに分があり、特にエアロパーツを備えたグレードは3世代に渡り人気を保っていた。

トヨタ エスクァイア

その後2014年には3代目ノア/ヴォクシーの兄弟車として「エスクァイア」も登場。こちらは高級車の扱いが多い「トヨタ店」「トヨペット店」で販売され、内外装のデザインなどにも高級感を与えている。

このように「トヨタ店」「トヨペット店」「カローラ店」「ネッツ店」と4つ展開されていたトヨタの販売チャンネルだったが、その後2020年5月に統合を開始。全店舗で全ての車種が扱えるようになった。

3兄弟の一角を担う「エスクァイア」は1世代限りで2021年中に生産終了

トヨタ ヴォクシー/ノア(先代モデル)

2020年の販売チャンネル統合の影響を大きく受けたのはエスクァイアだった。2021年の1年間に販売したのは1万2482台。月平均でおよそ1000台規模だ。いっぽうヴォクシーは2021年も7万85台(月平均5840台)を記録。ノアも4万4211台(月平均3700台弱)とモデル末期ながら好調な販売を記録しながら、共存関係が保たれていた。

その結果、エスクァイアはフルモデルチェンジを待たず、2021年中にひっそりと生産を終了している。

2022年1月に晴れてフルモデルチェンジした4代目 新型ノア/ヴォクシー。そのキャラクターは、初代モデルから続く系譜にあった。

新型ノアは「王道のファミリーミニバン像」をアピール

トヨタ 新型ノア S-G(標準グレード・ガソリン)

フルモデルチェンジした新型ノアの開発キーワードは『堂々・モダン・上質』。さらにエアロパーツを備えたエアログレードに対して『王道・アグレッシブ』のキーワードをプラスしている。

従来型では販売面でヴォクシーにやや差をつけられていた感のあるノアだが、かつて色濃かった穏健なファミリー色を払しょくし、上質さやアグレッシブさをプラスした格好だ。

トヨタ 新型ノア S-Z(エアログレード・ハイブリッド)

中でも主力となりそうなエアログレードのデザインは特に派手さを増しており、気合も十分である。

新型ヴォクシーは「独創的なデザイン」でキャラクターを先鋭化

トヨタ 新型ヴォクシー S-Z(エアログレード・ハイブリッド)

いっぽうの新型ヴォクシーは『先鋭・独創』を開発キーワードに、エアログレードに特化したラインナップとした。

実は2020年5月の販売チャンネル統合時、この施策は既にとられており、その際にヴォクシーの標準タイプは廃止されていた。しかしグレード数を絞られた2021年の時点でもノアを上回る販売台数を記録していたのだから、ヴォクシーのブランド力は相当なものであることがわかる。

なお2022年1月13日(金)にトヨタが発表したプレスリリースには、新型ノアは8100台/月、新型ヴォクシーは5400台/月との月販基準台数が示されている。

果たして新型ではノアとヴォクシー、どちらの車種が優位に立つのか。興味は尽きない。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA]

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