チャンピオンが激励「努力と根性」 久里浜少年院で成人式

チャンピオンベルトも披露しながら新成人を激励した勅使河原さん=久里浜少年院

 久里浜少年院(横須賀市長瀬)で14日、在院している新成人の成人式が行われた。紺色のブレザーにネクタイを締めた新成人18人が出席し、保護司や地域の支援団体などの関係者らが節目を祝った。

 斉田浩院長は「努力を続け、困難を乗り越えた先には晴れ晴れとした景色が広がっているはず」とエールを送り、新成人代表は「大切な人を裏切るのではなく、守れる人間になりたい」などと力強く誓った。新型コロナウイルス感染予防のため保護者は出席せず、恒例の合唱も自粛した。

 第2部ではプロボクサーの勅使河原弘晶さん(31)が講演。自身も少年院を2度経験したが、在院中に元プロボクサー輪島功一さんの自伝を読んだことが転機となり、出院後に取り組んだボクシングでOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者などに輝いた歩みを振り返った。華麗なシャドーボクシングも披露して「努力と根性で人生は切り開ける」と激励した。

 同少年院は非行の程度が深い少年や、言語や文化などに配慮の必要な外国人の少年らを収容。現在16~21歳の51人が生活指導や職業訓練を受け、出院を目指している。

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