バイオ技術「新しい資本主義拓く鍵と確信」総理

 岸田文雄総理は12日開かれたバイオ関連団体の合同新春セミナーに「バイオ技術こそ、新しい資本主義を拓く鍵と確信している」とビデオでメッセージを寄せ「国産ワクチン・バイオ医薬品の開発・製造に政府として5000億円規模の大胆な投資を行う」と語った。

 岸田総理は「バイオテクノロジーは経済社会の隅々に至るまで、革新的なイノベーションをもたらしつつある」とし「新型コロナウイルスへの対応では、最先端のバイオ技術によって、これまで10年近くかかっていたワクチン開発が、わずか1年足らずで実現した」とバイオ技術の成果を語り「バイオ医薬品の発展は患者一人一人に合わせた治療や難病対策を可能とするなど、新しい時代を拓こうとしている」と期待した。

 また「バイオ技術は世界的な課題である地球温暖化対策においても大きな切り札となるもの。今、新たに大気中のCO2を原料とする微生物の活用が世界的に注目を集めている。革新的なバイオ技術によって、CO2を単に減らすだけの時代から、資源として活用する時代へと、コペルニクス的な転換が世界で生まれようとしている。カーボンニュートラルに向けた気候変動対策として、バイオ技術は大きな柱の一つとなると考えている」と語った。(編集担当:森高龍二)

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