メルキー・カブレラが現役引退を表明 禁止薬物使用で首位打者辞退

2005年から2019年までメジャーで15年間プレーし、通算1962安打を記録したメルキー・カブレラが現役引退を表明した。現在37歳のカブレラは2001年にヤンキースと契約し、2005年にメジャーデビュー。ヤンキース外野陣の一角を占め、2009年にはワールドシリーズ制覇にも貢献した。その後は多くのチームを転々としながら好成績を残したが、ジャイアンツ時代の2012年には禁止薬物使用で50試合の出場停止処分。パイレーツで133試合に出場した2019年を最後にメジャーの舞台から姿を消していた。

メジャー最初の5年間をヤンキースでプレーしたカブレラは、メジャー2年目の2006年には早くもレギュラーに定着。2009年はリーグ優勝決定シリーズ(対エンゼルス)の6試合で打率.391、OPS.940の活躍を見せた。同年オフにブレーブスへトレードされたが、2010年は147試合で打率.255、4本塁打、OPS.671と期待を裏切り、シーズン終了後に解雇。しかし、ロイヤルズに拾われると、2011年は155試合で打率.305、18本塁打、87打点、20盗塁、OPS.809という見事な活躍を見せ、同年オフにトレードでジャイアンツに加入した。

2012年は序盤から打撃好調で、自身初のオールスター・ゲーム選出。113試合に出場した時点で打率.346、11本塁打、60打点、13盗塁、OPS.906の好成績をマークしていたが、ドーピング検査で陽性反応を示し、薬物規定違反で50試合の出場停止処分を受け、シーズンが終わってしまった。この時点で501打席に立っており、不足分の1打席を凡打として加算しても打率トップのため、認定首位打者の権利があったものの、カブレラはこれを辞退。メジャーリーグ機構もそれを承認したため、同僚のバスター・ポージーが首位打者に輝いた。

ジャイアンツからFAとなり、その後はブルージェイズやホワイトソックスで主力外野手として活躍。2017年途中に古巣ロイヤルズへ復帰し、2018年はインディアンス(現ガーディアンズ)、2019年はパイレーツでプレーしたが、2017年に守備防御点-20、2019年にも同-14を記録するなど守備の衰えが目立ち、直近2シーズンはメジャーでプレーする機会がなかった。メジャー通算成績は1887試合に出場して1962安打、打率.285、144本塁打、854打点、101盗塁、OPS.751となっている。

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