新型コロナウイルス感染症を巡り、山北町は20日から町民向けに抗原検査キットを無料配布する。鼻の粘膜を採取して自身で検査を行える。約300カ所ある県の無料検査場が町内には1カ所もないため、町民の不安解消に取り組む。
新型コロナの症状が出ていない町民が対象で、1人1回分のみで千セットを用意。町健康福祉センター(同町山北)と町清水支所(同町川西)、町三保支所(同町中川)で配布する。
オミクロン株の感染拡大を受け、県は昨年12月から薬局や民間検査機関で無料検査を開始。今月14日現在で298カ所まで拡充したが、山北町民は南足柄市などへ足を伸ばさなければ検査を受けられず、町担当者は「高齢者が多く長距離の移動は負担」と話す。
町は昨年10月から陽性者が発生した町内事業所への検査キット配布を始め、町内の保育園や幼稚園などで職員への1週間1回の抗原検査も実施している。