伸和ホールディングスが大村市と立地協定 300人新規採用へ

伸和コントロールズの新工場建設に向けた立地協定調印式=大村市役所

 精密空調装置などを手掛ける伸和コントロールズの持ち株会社、伸和ホールディングス(川崎市)は14日、長崎県大村市雄ケ原町の新工業団地「第2大村ハイテクパーク」に新工場を建設するための立地協定を同市と締結。同ホールディングスの幸島宏邦社長は、2027年ごろまでに新たに300人を採用し、生産高100億円とする目標を掲げた。
 伸和コントロールズは、半導体やディスプレーなど精密機器を製造する過程で、温度・湿度を調整する精密空調装置などを製造。国内外に納入し、21年6月期決算の売上高は約151億円。1992年に同市に九州事業所を開設している。
 新工場は約4万1千平方メートルの敷地で今年秋に着工、2024年7月の操業開始を予定。現施設も活用しながら、アジア向け製品の生産拡大を図るほか、消耗パーツの生産などを手掛けるサービスセンターも設けるという。27年までの1期計画での投資額は約40億円。計画は3期まで予定し、最終的には500人規模の工場を目指す。
 市役所であった調印式と会見にリモートで出席した幸島社長は、「SDGs(持続可能な開発目標)の理念も取り込み、30年までにカーボンゼロを目指す工場としたい。提供してもらった場所もありがたく、今後の発展につながると信じている」と述べた。
 第2大村ハイテクパークは19年春に完成し、立地企業は同社で3社目。園田裕史市長は「ハイテクパークでは新たな産業分野に力を入れ、長崎のモノ作り産業を推進していきたい」と話した。


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